九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

2023-01-01から1年間の記事一覧

主の昇天祭 九州大学の皆さんとともに

今週の月曜日、5月29日にわが九州北部が梅雨入りしました。 人吉市は鹿児島との県境に位置しているので、どう見てもここは九州北部ではなくて南部じゃないのかと思うのですが、気象庁の定義では「熊本県は九州北部」ということのようです。住民の感覚として…

二日連続の日帰り出張 700㎞超えの長距離運転

昨日は大分県宇佐市に出張し、12月に永眠したA氏の納骨を行いました。 宇佐市といっても市街ではなく、景勝地の耶馬渓に近い山奥でした。 A氏の永眠後、自宅は空き家になっているのですが、お墓は自宅の敷地内にあるとのことで、ご遺族と話し合った結果、ご…

息子のお嫁さんと初対面

今日は東京の次男が、4月に入籍したお嫁さんを連れて人吉に訪ねてきました。 私が彼女に会うのは初めてです。 次男は大学を卒業後、IT系のベンチャー企業に勤めてまる三年になります。 学生時代から起業していたのですが、その時から今の会社の社長に見込…

母の日に熊本で復活大祭

昨日は熊本ハリストス正教会で復活大祭を執り行いました。 まる一か月かけて、復活大祭を九州の5か所で行ったことになります。 熊本の信徒は高齢者の3世帯しかいませんが、3軒とも自作のイースターエッグを持参して参祷しました。 3軒の信徒が持参したイース…

福岡での復活大祭 大雨でも盛況

私は西日本教区の決算業務を担当していますが、ゴールデンウィークに入ってからずっと、会計の仕訳と集計をしていました。それに加えて外部から原稿の執筆を2本依頼されていたので、こちらの投稿の方は2週間近くもおろそかになってしまいました… さて、先週…

小倉地区集会 年に一度のイベント

今日は北九州市の小倉に出張し、地区集会として復活大祭の聖体礼儀を執り行いました。 戦前まで小倉には正教会があり、一定数の信徒もいましたが、戦後は教会がなくなり、つい30年ほど前まで神戸教会の司祭が復活大祭の時などに巡回していました。 現在、小…

鹿児島の復活大祭 ルーマニア料理でお祝い!

連日初夏のような暑さだったのに、昨夜から突然冷え込んで司祭館では朝から暖房をつけっ放しです。 さて、先週末は鹿児島ハリストス正教会で復活大祭の聖体礼儀を行いました。 前日夕方に教会に到着。教会の敷地には、先月の春の花々と入れ替わって初夏の花…

人吉での復活大祭 ようやく自粛モードから脱却!

復活大祭の後、山積みになっていた仕事を片付けていて、投稿できないまま4日も経ってしまいました… 4月16日は人吉ハリストス正教会で復活大祭をお祝いしました。 ちなみに普段は一般の方向けに「復活祭」と書いていますが、正教会ではほぼ世界共通で「パスハ…

聖なる三日間③ 死から復活への移動日

今日は聖大土曜日です。 日本正教会は曜日の中で、土曜日だけを教会スラブ語のまま「スボタ」(安息日)と表記するので、今日のことも祈祷書では「聖大スボタ」と書いてあるのですが、一般の方に「スボタ」というのは馴染みがない言葉ですので、私は「土曜日…

聖なる三日間② イエスの葬儀

今日は聖大金曜日。イエスが十字架上で死に、葬られたことを記憶する日です。 キリスト教の教義の根本は、永遠に存在する神がいつか死ぬ人間となってこの世に来られ(受肉)、実際に死んで葬られたが(受難)、復活して使徒に姿を現した(復活)ことにありま…

聖なる三日間① 正教会流の受難曲

今度の日曜日は復活祭。今週は受難週間(他教派でいう聖週間)です。 主の受難を記憶する特別な1週間という位置づけですが、とりわけ今日からの三日間はイエスの十字架上の死と葬りを時系列的に振り返る意味で、特に重要な聖なる期間といえます。 今日の午前…

聖枝祭とネコヤナギ

西方教会(カトリックとプロテスタント)では今日が復活祭ですね。おめでとうございます。 今年は東方正教会では1週間ずれて、来週の日曜日が復活祭となります。 今日は復活祭の前の日曜日、聖枝祭の聖体礼儀を熊本ハリストス正教会で執り行いました。 聖枝…

九州での復活祭のお知らせ

イコン「主の復活」 わが国では本日、3月31日はいわゆる年度末、明日の4月1日から新年度が始まるというのが、社会に定着した慣例です。 教会暦の1年は9月始まり。つまりユリウス暦の9月1日(グレゴリオ暦の9月14日)が元日ではありますが、年間の典礼のサイ…

広島県三原で船舶成聖式

今日は広島県三原市の今治造船広島工場で船舶成聖式を執り行いました。 朝、送迎のタクシーで今治造船に到着。指定された時刻より少し早く、7時55分頃に着いたのですが、午前8時にならないと敷地に立入り不可とのことで閉まった門の前で待ちました。なかなか…

広島へ出張 三原にて

船舶成聖の依頼を受けたので、今日から広島に出張です。 正確には行き先は広島市ではなく、三原市にある造船所です。 成聖式自体は明日の朝10時なのですが、8時半に乗船し、待機してくれとの先方のご意向なので、必然的に三原市内で前泊となりました。 14時…

鹿児島に巡回 来月は復活祭

この週末は鹿児島ハリストス正教会に2か月ぶりに巡回しました。 開花宣言したばかりの桜がもの凄い勢いで咲いているので、この週末に散ってしまったら今年はもう見る機会がなくなると思い、昨日鹿児島に向かう前に水上村の市房ダムまで往復3時間ほど寄り道を…

教会の桜が満開 復活祭まであと3週間

今日は人吉ハリストス正教会で、大斎期間の祈祷である先備聖体礼儀を執り行いました。 熊本県は今週初めに桜の開花宣言が出ましたが、それから数日しか経っていないのに、教会に行ってみると境内の桜が満開になっていました。 月末には花が終わってしまいそ…

十字架叩拝の主日

今年の大斎が始まって、今日で3週間が経過しました。 大斎第三主日は、キリストの十字架を記念する「十字架叩拝の主日」です。 十字架叩拝の主日では、聖堂の中央に十字架を安置し、祈祷の最後に伏拝して(ひれ伏して)讃美します。 これは7週間の大斎の中間…

東日本大震災の日と糖飯

本日、3月11日はご存じのとおり、2011年の東日本大震災の発生日です。 昨年の3月11日は偶然、大斎第一週の金曜日だったので、正教会の伝統に則って糖飯の成聖をしています。 frgregory.hatenablog.com 糖飯はパニヒダ(永眠者のための祈祷)で必須のアイテム…

正教勝利の主日

今朝の人吉の最低気温は0.1℃。しかし日中の最高気温は20℃を超えました。 あまりにも寒暖差が激しくて、朝は暖房をガンガン焚いているのに、昼間は車の中が暑くて冷房を入れています。 ただ、季節は春に向かって駆け足で進んでいるようで、桜の開花予報もずい…

大斎のスタートは赦し合いから

今週から大斎となり、毎朝夕に大斎初週(The First Week of Great Lent)の祈祷をしているので、投稿できないまま日にちが過ぎてしまいました。 2月26日は大斎前の最後の日曜日でした。 大斎期間は動物性食品が食べられないので、この日までに酪農製品を食べ…

マースレニツァ(乾酪週間) ケーキも食べ収め

先週のコロナ感染でしばらく教会での祈祷を休んでいましたが、今日の夕刻の晩祷から職場復帰ならぬ祈祷復帰しました。 明日は人吉ハリストス正教会で聖体礼儀と信徒総会。 夕刻からは大斎(Great Lent)のスタートとなります。 この大斎は復活祭の前日までの…

コロナ感染 その後

先週の木曜日に家族全員のコロナ陽性が判明してから、「外出自粛期間」ということで、ずっと家族で司祭館に閉じこもっていました。 幸いなことに、症状は一般の風邪と比較してもかなり軽いものでしたが、この病気に関しては感染拡大防止を最優先に考えなくて…

新型コロナ感染について

2月16日は正教会で「日本の亜使徒聖ニコライ祭」。日本正教会の創立者・ニコライ大主教(1836-1912)が永眠した日です。 よりによってその日本正教会の記念日に、私自身と同居家族全員(妻と娘)の新型コロナ感染が確認されました。 常日頃、教会に参祷した…

他人と自分を比較することの落とし穴

今年の正教会の復活祭は、西方教会(カトリックとプロテスタント)と1週間遅れの4月16日です。 その復活祭の約7週間前、2月26日の夕刻から、復活祭に向けての準備期間「大斎」(Great Lent)が始まります。他教派では四旬節や大斎節など、呼称は様々です。 …

夏目漱石の家と部屋

本日、2月9日は文豪・夏目漱石の誕生日です。 夏目漱石(1867-1916) 今日、ラジオで熊本のローカルニュースを聴きながら車を運転していたら、嬉しい報せが飛び込んできました。 2016年の熊本地震で大きな被害を受けた熊本市内の夏目漱石の家「内坪井旧居」…

熊本のハンセン病者の母 ハンナ・リデル

節分の今日、2月3日は福澤諭吉や先代の市川團十郎など、何人かの有名人の命日でもあります。 しかし、2月3日に亡くなった人物の一人として、熊本県民である私はハンナ・リデル(1855-1932)の名も忘れることはできません。 ハンナ・リデル(1855-1932) ハン…

趣味について バイオリンと合唱

私は高校に入って部活動でバイオリンを始め、卒業と同時に止めてしまいましたが、昨年から40年ぶりにバイオリンを再開したことは以前書きました。 今日でレッスンを始めてから1年となります。 frgregory.hatenablog.com バイオリン教室の発表会(2022年7月)…

冬は永眠者への祈りが増えます

寒波襲来の中で、先週火曜日に人吉ハリストス正教会で葬儀を執り行ったことは既に記しました。 人吉の最低気温は、当初の予報では氷点下7℃などと言われていたので、水道管の破損が心配でしたが、実際のところは毎日氷点下4℃程度で(それでも十分に寒いですが…

寒波襲来の中での葬儀

全国的に今日から明後日にかけて、記録的な寒波に見舞われるとニュースで報じています。 もともとこの時期、人吉の最低気温は氷点下2℃前後なのですが、そこからさらに5℃くらい下がるとの予報なので、戦々恐々としていました。 そんな中、日曜日に93歳で永眠…