九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

最後の審判の判定基準は「隣人愛」

昨日は鹿児島ハリストス正教会で断肉の主日(Meat Fare Sunday)の聖体礼儀を執り行いました。 www.youtube.com 今年の正教会の復活祭は4月24日ですが、そのための約7週間の準備期間として3月7日(正確には3月6日の日没)から大斎に入ります。 キリスト教古…

祈祷文「天皇のために禱る」の意味

いま、ウクライナ情勢が世界の注目を集めています。 昨日、私の管轄の信徒から「ロシアとウクライナが事実上の戦争状態になりましたが、日本正教会にどのような影響がありますか」と問い合わせがありました。つまり、ロシア・ウクライナ二国間問題に対して日…

人吉教会の信徒総会

昨日は人吉ハリストス正教会で「蕩子の主日」の聖体礼儀を行いました。蕩子の主日とは、聖体礼儀の中で福音書から「放蕩息子のたとえ」(ルカ15:11-32)が読まれることにちなむ呼称です。 聖体礼儀の説教「放蕩息子のたとえが示す意味」 www.youtube.com 「…

ミケランジェロとルターとバチカン

本日、2月18日はミケランジェロ(1475-1564)とマルティン・ルター(1483-1546)の永眠日です。 二人の没年は違いますが、16世紀の西欧史の二人の巨人のいわゆる命日が同日ということに、何だか不思議な繋がりを感じています。 二人は当然、面識はないのです…

2月15日はセルビアの日

本日、2月15日はユリウス暦の2月2日であり、日本正教会では「主の迎接祭」(スレテーニエ)という大祭にあたります。 この祭日は降誕祭から40日目であり、お生まれになったイエスが律法に従い、両親に連れられてエルサレムの神殿に詣でた出来事(ルカ2:22-38…

税吏とファリセイの主日 他人と自分を比べることは不幸の源

昨日は熊本ハリストス正教会で聖体礼儀を行いました。 www.youtube.com 教会暦は復活祭(今年は4月24日)の前の約7週間を、節制によって復活祭を迎える準備をする期間「大斎」(おおものいみ)とし、さらに大斎に入る前の3週間を大斎準備週間としています。 …

講演『イスラームと正教会』 盛況に感謝

先週の金曜日、2月11日に西日本教区の冬季セミナーが開催されました。 事前収録した私の講演『イスラームと正教会』をZoomでの参加者に視聴いただき、質疑応答するシステムです。 アヤソフィヤ(講演のパワーポイントより) www.youtube.com コロナ禍以降、…

京都ハリストス正教会 国の重要文化財に指定

京都ハリストス正教会の生神女福音聖堂(1903年建立)が国の重要文化財に指定されたことが、2月9日付の官報で告示されました。 京都ハリストス正教会・外観(筆者撮影) 祝・国指定重要文化財に指定されました令和4年 2022年2月9日付の官報告示です↓https://…

ストレスフリーな日常を求めて

私はほぼ毎週末に車で出張しているので、冬場は特に天気予報をいつもチェックしています。 人吉は山奥であり、水害後はいまも鉄道が来ていないので、降雪や道路の凍結があるとどこにも行かれなくなってしまうからです。 文字通り「陸の孤島」であり、そこに…

福岡に巡回 ゴッホ展へ

この週末は福岡巡回でした。 福岡県内はコロナの新規感染者数が連日5千人超えで、巡回をどうしようか迷い続けましたが、祈りを守ることは私の責務ですし、祈祷に来る来ないは教会が強制することではなく、本人が考えることですから、予定通り聖体礼儀を行い…

郷に入っては郷に従え 地方ならではの葬送の習わし

今日は月曜日に永眠された信徒の埋葬式(一般でいう告別式)を執り行いました。 私自身は東京出身で、さらに母方も妻の実家の方も、親戚はほぼ全て首都圏在住です。 また前の会社では異動は多かったものの、ほぼ首都圏勤務で、地方勤務は苫小牧に1年と沼津に…

40年ぶりに触れたバイオリン

熊本から人吉に出張でバイオリンを教えに来ている先生がいることを偶然知り、入門を申し込んだことは既に書きました。 frgregory.hatenablog.com 今日がいよいよレッスン初日です。 いきなりハイグレードの楽器を弾きこなすのは当然無理なので、練習用に6万…

コロナ感染疑惑騒動

早いもので年が明けて1か月経ちました。 昨夜、人吉教会の役員をしている信徒のOさんから、97歳のお父様が永眠されたと電話がありました。家族とは同居しているのですが、入浴中に急死されたのです。 私も着任直後の2019年秋に、川辺川のほとりのご自宅まで…