九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

音楽

趣味について バイオリンと合唱

私は高校に入って部活動でバイオリンを始め、卒業と同時に止めてしまいましたが、昨年から40年ぶりにバイオリンを再開したことは以前書きました。 今日でレッスンを始めてから1年となります。 frgregory.hatenablog.com バイオリン教室の発表会(2022年7月)…

人吉で降誕祭

昨日は人吉ハリストス正教会で降誕祭の聖体礼儀を行いました。日本正教会の降誕祭は1月7日ですが、私は一人で4教会を兼務している関係上、ローテーションで人吉の降誕祭は毎年「12月の第四日曜日」に行っています。今年はたまたま12月の第四日曜日が25日だっ…

「海道東征」演奏を振り返って

今週の月曜日、アクロス福岡で九州交響楽団による「海道東征」の演奏会に合唱で出演しました。 海道東征とは、古事記と日本書紀の神武東征の記述をもとに北原白秋が詩を書き、それに信時潔(「海ゆかば」や「慶應義塾塾歌」の作曲者として有名)が曲をつけた…

ロシア・ウクライナの西洋音楽の開祖 ボルトニャンスキー

本日、10月28日はロシアの作曲家、ドミトリー・ボルトニャンスキー(1751-1825)の誕生日です。 ドミトリー・ボルトニャンスキー ボルトニャンスキーは1751年、ウクライナ(当時はまだロシア領ではなくコサック国家)のフルーヒウで、ウクライナ人聖職者の子…

人吉が生んだ偉人 犬童球渓

本日、10月19日は唱歌『旅愁』『故郷の廃家』の作詞者である犬童球渓(いんどうきゅうけい 1879-1943)の命日です。 犬童球渓(1879-1943) 人吉市では毎日正午に、『旅愁』のメロディーが防災放送で時報代わりに流されます。事実上の市歌のように親しまれて…

チャイコフスキーとウクライナ

4月24日以降、毎週日曜日は九州各地の教会を巡回して復活祭の祈祷を行っています。 明日はホームグラウンド(?)の人吉教会での復活祭です。 連休で出張している間に雑草が猛烈な勢いで伸び、復活祭の開式の十字行(聖堂の周囲を行列すること)にも支障をき…

ストレスフリーな日常を求めて

私はほぼ毎週末に車で出張しているので、冬場は特に天気予報をいつもチェックしています。 人吉は山奥であり、水害後はいまも鉄道が来ていないので、降雪や道路の凍結があるとどこにも行かれなくなってしまうからです。 文字通り「陸の孤島」であり、そこに…

神現祭の日に新たな挑戦

今日はユリウス暦で1月6日であり、正教会の大祭の一つである神現祭(Epiphany)の日となります。 神現祭とはイエスがヨルダン川で洗礼者ヨハネから洗礼を受け、三位一体の神の子であることを示した出来事(マタイ3章)を記念する祭です。 イコン「主の洗礼」…

くまもと復興国際音楽祭

先週の木曜日、9月30日に熊本県北の山鹿市まで「くまもと復興国際音楽祭」の演奏会を聴きに行きました。 これはNHK交響楽団コンサートマスターのMAROこと、篠崎史紀氏を音楽監督とする熊本県内のクラシックのコンサートツアーです。 本来は昨年から始まるは…

クララ・シューマンについて

9月13日はクララ・シューマン(1819-1896)の誕生日です。 彼女は作曲家ロベルト・シューマン(1810-1856)の妻としてだけでなく、本人も女性作曲家のいわば草分けとして有名です。 ロベルトとクララ・シューマン夫妻 ドイツがユーロを導入する以前の100マル…

カール・ベーム没後40年

8月11日から降り始めた大雨も、今日で四日目を迎えました。 今は雨雲の中心は同じ九州でも北西部の方へ移っていて、72時間で8月1か月分の3倍の雨を降らせています。熊本県内も2倍超です。 来週以降も降り続くようで今後が心配です。 さて今日は1981年8月14日…

キリシマ祝祭管弦楽団の演奏会へ

昨日は鹿児島の宝山ホールへ。 霧島国際音楽祭のメイン公演ともいうべき、キリシマ祝祭管弦楽団の演奏会を聴くためです。 このオケは音楽祭のために、国内のプロオーケストラのコンサートマスターや首席奏者を集めて編成したもの。そこに音楽祭のマスターク…

カラヤンについて

火曜日に東京で父の墓参に行ったと書きました。 父の実際の命日は今日、7月16日です。 7月16日に亡くなった人物で最も有名なのは、たぶん指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンだろうと思います。 カラヤンが亡くなったのは1989年。そのちょうど20年後の2009…

もう一人のメンデルスゾーン

今日は人吉ハリストス正教会での、子育て支援サロンの開催日。 会場の旧司祭館を開けましたが、コロナ感染拡大の影響か、我々お手伝いスタッフ以外に来場者はありませんでした。 それで今日は教会の敷地内の草刈りを実施。 復活祭の前後は忙しくて、境内を放…

ブラームスとチャイコフスキー 同じ誕生日の大作曲家

今日、5月7日は1833年にヨハネス・ブラームス、1840年にピョートル・チャイコフスキーが生まれた日です。 二人はほぼ同年代ですが、亡くなったのもチャイコフスキーが1893年11月、ブラームスが1897年4月と、3年半しか違いません。つまり活躍した時代が完全に…

十二福音の読み ~正教会流「ヨハネ受難曲」

いよいよ復活祭が近づいてきましたので、今日は妻がクリーチを作りました。今日焼いたものに、明日トッピングをする予定です。 クリーチとは復活祭の時に食される菓子パンのロシア語名です。セルビアやルーマニアなど、バルカン諸国ではホールケーキのような…

ヘンデルの「メサイア」初演日

昨日、出張から戻って疲れたので、今日はずっと在宅で原稿書きに専念していました。 あちこちで花を見てきましたが、司祭館の庭のツツジも満開です。 司祭館の庭のツツジ さて本日、4月13日は1742年にヘンデル作曲のオラトリオ「メサイア」が初演された日で…

モーツァルトの交響曲に人生を思う

今日は原稿書きでほぼ一日、パソコンの前に座っていました。 原稿を書く時は音楽を聴きながら、ということがほとんどです。 私はクラシック音楽が好きなのですが、「そう言えばこの歳になるまでモーツァルトの交響曲を全部聴いたことがなかったな」と思った…

今日は人吉でお祈り~午後はYouTubeで合唱発表会

今日は福岡伝道所で降誕祭の予定でしたが、九州北部の大雪のため中止。人吉で私たち夫婦だけで主日聖体礼儀を執り行いました。 私が着任してから、福岡での祈祷はコロナ緊急事態宣言、人吉の水害、そして今回の大雪と、いろいろなトラブルのため中止になり、…

霧島国際音楽祭

全国的な寒波の襲来で、九州も雪になりました。 福岡県など九州北部が特にひどく、そのため週末の福岡巡回も高速道路が通れなくなったため、取り止めました。 さて、木曜日の夜にあわただしく鹿児島に行きましたが、それは金曜日に鹿児島で行われた霧島国際…

ベートーヴェンの誕生日に~たくさんの音楽との思い出

今朝の人吉の最低気温は氷点下3℃。最高気温は連日、5℃前後です。空は晴れていても、凍てつくような毎日です。 今朝の人吉。氷点下3℃ さて今日はベートーヴェンの250回目の誕生日です。 私はクラシック音楽を聴くのが趣味なのですが、それを決定づけたのが…

人吉に来て初めての演奏会~コロナと災害を乗り越えて

人吉に1年2か月前に来てから、初めてクラシック音楽の演奏会に行くことができました。 人吉市に「人吉労音」というクラシック音楽鑑賞愛好家の会員制団体があります。1964年創立の古くからある団体です。 私も妻もクラシック音楽を聴くのが好きなので、労…

リモート合唱の本番

私は大学時代に合唱をやっていて、妻とも合唱で知り合いました。 洗礼を受けて教会に通うようになると、「キリスト教の礼拝って合唱ばかりだな」ということを否応もなく気づかされました。 ある意味、今の神父というのは趣味の合唱とマッチした仕事(?)かも…

リモート合唱への参加

私も妻も大学時代に合唱をしていました。 私自身は26歳で洗礼を受けましたが、最初に所属したカトリック教会も、32歳で改宗した正教会も、およそキリスト教会の典礼では「歌」が重要な位置づけであり、合唱経験者である私はどこの教会でも聖歌隊で奉仕させて…

犬童球渓顕彰音楽祭

今日は妻と人吉カルチャーパレスへ、犬童球渓顕彰音楽祭の演奏会を聴きに行きました。 これは人吉出身の音楽家で、唱歌「旅愁」の作詞で知られる犬童球渓(1879-1943)を記念して、人吉市が昭和22年から毎年11月に行っているイベント。今年で73回目です。 今…