九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

九州

佐世保で初めての船舶成聖式

今日は長崎県西海市の大島造船所で、ギリシャの新造船の船舶成聖式を執り行いました。 長崎県内では以前、長崎市(正確には長崎市沖!)で船舶成聖式をしたことがありますが、佐世保方面では初めてです。 造船所は社名のとおり、大島という島にあります。本土…

九州の正教会の歴史遺産を守る

本日、3月11日は2011年に東日本大震災が発生した日です。日本正教会は宮城・岩手両県に最も多くの教会が集中しており、現地の信徒が9名犠牲になったほか、多くの教会堂が被災しました。 特に町の大半が津波と火災で壊滅的な打撃を受けた岩手県山田町では、…

二日連続の日帰り出張 700㎞超えの長距離運転

昨日は大分県宇佐市に出張し、12月に永眠したA氏の納骨を行いました。 宇佐市といっても市街ではなく、景勝地の耶馬渓に近い山奥でした。 A氏の永眠後、自宅は空き家になっているのですが、お墓は自宅の敷地内にあるとのことで、ご遺族と話し合った結果、ご…

九州での復活祭のお知らせ

イコン「主の復活」 わが国では本日、3月31日はいわゆる年度末、明日の4月1日から新年度が始まるというのが、社会に定着した慣例です。 教会暦の1年は9月始まり。つまりユリウス暦の9月1日(グレゴリオ暦の9月14日)が元日ではありますが、年間の典礼のサイ…

冬は永眠者への祈りが増えます

寒波襲来の中で、先週火曜日に人吉ハリストス正教会で葬儀を執り行ったことは既に記しました。 人吉の最低気温は、当初の予報では氷点下7℃などと言われていたので、水道管の破損が心配でしたが、実際のところは毎日氷点下4℃程度で(それでも十分に寒いですが…

ホワイトクリスマス 教会としてはちょっと…

九州全域で昨夜から雪が降り続いています。 人吉でも朝、司祭館から外を見てみたら、5㎝ほど積もっていました。 人吉の朝(7時半頃) 九州でも熊本県と鹿児島県の県境の山間部が、特に積雪しているようです。 国道で車の立ち往生も発生しています。わが人吉…

「海道東征」演奏を振り返って

今週の月曜日、アクロス福岡で九州交響楽団による「海道東征」の演奏会に合唱で出演しました。 海道東征とは、古事記と日本書紀の神武東征の記述をもとに北原白秋が詩を書き、それに信時潔(「海ゆかば」や「慶應義塾塾歌」の作曲者として有名)が曲をつけた…

北原白秋 没後80年

11月2日はわが国を代表する詩人・北原白秋の命日です。亡くなったのは昭和17(1942)年なので、一昨日で没後80年となります。 北原白秋(1885-1942) わが九州が生んだ大文学者であるだけでなく、私個人にとっても母校・早稲田大学の大先輩です。 柳川市では…

五島の旅の振り返り ②五島のキリシタン迫害は政治問題以上に差別問題

一昨日の日曜日は福岡に巡回。信徒総会で福岡に新教会を造る構想と、そのための方策について説明し、信徒たちの賛同を得ました。 現在福岡伝道所として使用している建物は、福岡空港の近くで競売にかけられていた90㎡ほどの畑をある人が買い取り、そこに2010…

五島の旅の振り返り ①信徒にとって聖堂とは

木曜日の夜、三泊四日の五島の旅を終えて人吉に戻りました。 初日は投稿しましたが、夜は夕食のアルコールと日中の疲れがあってすぐに寝てしまい、二日目以降は投稿できませんでした… そこで今後何回かに分けて、五島の旅の総括をしたいと思います。 今回、…

五島の旅 初日

今日から三泊四日で長崎県・五島列島に来ています。 声楽家・合唱指揮者の青木洋也先生と五島を巡るツァーに、夫婦で参加したものです。 4月に青木先生がご自身のfacebookで、ツァーについて書かれていたのを見て、取り扱いの旅行会社から資料を取り寄せまし…

ウクライナで戦禍に苦しむ人々へのメッセージ動画

宮崎市の有志の方たちが、ウクライナで戦禍に苦しむ人々への励ましのために、「Playing for Ukraine」というサイトで音楽演奏の動画を配信していることは既にご紹介しています。 Playing for Ukraineのリンク https://sites.google.com/view/playingforukrai…

長崎にて 原爆とキリシタンの苦難をしのぶ

26日(火)から二泊三日で長崎に行っていました。復活祭後の廻家祈祷(信徒訪問)に合わせて、現地で原爆の遺構を見て来ようと思ったからです。 26日の九州は終日、まるで台風のような大雨と強風でした。 そのため、熊本から島原へ行くフェリーが欠航になっ…

九州でのウクライナ支援活動者の皆さんとともに

人吉では連日夏日が続いていて、あたり一面いろいろな花が咲き誇っています。 人吉ハリストス正教会の敷地の入口にはフジの木が自生しているのですが、この花も見事に満開です。 人吉ハリストス正教会に自生しているフジの木 さて先月の鹿児島巡回の時、ウク…

ようやく帰宅 神はどこまでも試練を与えたいようです

昨日、船舶成聖祈祷を終えて港に戻り、いろいろな手続きを終えた時は16時近くになっていました。大雨だったこともあり、観光などはしないでホテルに戻りました。 しかし、せっかく長崎まで来たので、今日は朝からどうしても見たかったグラバー園に出かけまし…

嵐の海へ 船舶成聖式顛末記

今日はいよいよ長崎でのギリシャ船籍の新船「アトランティック・ホーク」の船舶成聖式。 昨日場所を確認した渡船乗場に正午に来いとの指示です。 それで午前中は雨の長崎の街をのんびり散策していたら、施主(神戸の外資系船会社のギリシャ人社長)から電話…

長崎に到着

今日は10時半に人吉を発ち、長崎に向かいました。 熊本港でフェリーに乗船。船内にはカフェもあり、なかなか立派な船です。 時速60㎞で、島原までたった30分で到着しました。あまりの速さに驚きました。 島原から2時間ほど一般道を走り、長崎には15時半に着…

長崎は雨… 出張は神父というより釣り人の姿で

ギリシャの新造船の船舶成聖式を執行するために、今日から長崎に出張すると書きましたが、施主様のご都合で一日順延。実施日は16日(木)となりました。そのため急いでホテルとフェリーの予約を取り直し、明日出発することになりました。 天気予報を見ると、…

唐津歴史紀行

7月2日の昼に伊万里市内で信徒訪問を済ませ、九州の歴史ある城下町である唐津に向かいました。 唐津は長く松浦党の波多氏の所領でしたが秀吉に滅ぼされ、1594年に秀吉の腹心の寺沢広高の所領となりました。広高は朝鮮出兵で、名護屋城の普請やマネジメントを…

平戸歴史紀行

巡回を兼ねて昨日まで、三泊四日で出かけていました。 以前から平戸を見たかったので、7月1日に一泊して回りました。 平戸は1550年にフランシスコ・ザビエルが来航した地。領主の松浦隆信から布教の許可を得て、翌年には教会が誕生し、多くの人々がカトリッ…

旅に出ています

今日は佐賀県伊万里市で所用があり、さらに週末は福岡伝道所に巡回の予定です。 人吉から福岡・佐賀方面を何往復もするのは時間と体力をロスするので、いっそのこと泊まりがけで、いろいろ歴史的なものを見て来ようと考えました。 昨日は平戸、今日は唐津に…

日本の近代化の先駆者・佐賀紀行

昨日の熊本県内は朝から大雨。 夜に球磨川が氾濫危険水域を超えて緊急避難指示が出され、昨年の悪夢の大水害が再びかも、と不安な一夜を過ごしました。 結局は未明に雨雲が移動し、洪水を免れたので安心しました。 さて一昨日、大村出張の帰りに佐賀に寄って…

歴史ロマンの町・大村

月曜日からご葬儀の司祷のため、二泊三日で長崎県大村市に出張していました。 予備知識がなかった、あるいは習ったのに忘れていたのですが、日本史の中で大村は何度も登場しており、今もいろいろな遺構が残っています。 そこで空き時間にそれらを見て回りま…