九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

ようやく帰宅 神はどこまでも試練を与えたいようです

昨日、船舶成聖祈祷を終えて港に戻り、いろいろな手続きを終えた時は16時近くになっていました。大雨だったこともあり、観光などはしないでホテルに戻りました。

 

しかし、せっかく長崎まで来たので、今日は朝からどうしても見たかったグラバー園に出かけました。

帰りのフェリーは島原港を15時45分に出航なので、午前中にじっくりグラバー園を見て昼過ぎに長崎を発ち、島原に向かえば時間的に楽勝だと思っていました。

強い寒風が吹きすさび、時おり小雪がちらついて、九州とは思えない寒さでしたが、雨が降っていない分だけマシという天候でした。

 

グラバー園大浦天主堂と並ぶ長崎観光の目玉です。修学旅行の中高生でひしめき合っていました。

私は古い建築物を見るのが好きなのですが、グラバー園は広大な敷地に幕末から明治期に日本に来た西洋人の屋敷が集められた場所です。横浜や神戸にも異人館はありますが、スケールが違います。

単なる観光ではなく、そういうわが国の文明開化の遺産を見られると思うとワクワクしてきました。

 

グラバー園の中心である重要文化財旧グラバー邸は、ネットでは修復工事中で内部見学不可となっていましたが、つい最近工事が終わったばかりらしく、建物に入ることができました。
昨日は風雨の中の船舶成聖で散々な思いをしましたので、今日は幸先が良い、ラッキーだと思いました。この時までは…

f:id:frgregory:20211217193935j:plain

重要文化財・グラバー邸

f:id:frgregory:20211217194149j:plain

グラバー邸からの眺め


他にもたくさんある洋館を見て、住んでいた西洋の商人たちのプロフィールを読んでいると、面白くて時の経つのを忘れるほどです。


f:id:frgregory:20211217194226j:image
f:id:frgregory:20211217194314j:image
f:id:frgregory:20211217194358j:image


すると11時半頃、スマホに着信が。

電話は島原港のフェリー会社の事務所からで、今日は強風のため朝から欠航。あなたは乗船を予約して既にチケットを購入しているが、払い戻すなら港に直接来なければならない、という話でした。

港といっても、島原港に行ってから高速道路で熊本方向に行くには、一般道で諫早まで逆戻りしなくてはなりません。

払い戻しは到着地である熊本港でも可であることを確認し、熊本港に高速で行くことにしました。

 

後ろ髪を引かれる思いでグラバー園を後にし、車を預けてあるホテルの駐車場まで戻って12時半に長崎を出発。

 

風は一層強くなり、台風が来たような状態で、高速道路上では車が風で横揺れして運転しにくいことこの上なかったです。

 

九州自動車道は内陸部を走っているので、熊本インターを降りてから熊本港までは一般道で30㎞近くあります。時間のロスは大きいですが、仕方ありません。

結局、熊本港到着は出発から3時間後の15時半になっていました。

 

チケット代の払い戻し、つまり往復券から行きの片道分の運賃を引いた差額を受け取って、人吉に向かいました。帰宅したのは17時半近くでした。

つまり、休憩や払い戻し手続きに要した時間を引いて、正味4時間半くらい運転していたことになります。

 

それにしても、船で30分で行ける対岸まで、車で遠回りして3時間もかけて行くなんて、クレイジー過ぎて笑ってしまうくらいです。払い戻しを放棄することを除いて、これ以外に他の選択肢がなかったから仕方がないのですが…

昨日の祈祷だけでなく、今日もまた試練が与えられたようだと思うばかりです。

 

明日からは鹿児島に出張し、降誕祭を執り行う予定です。

しかし今日を上回る寒波襲来で、雪が降ることなど滅多にない鹿児島市でも、日曜日の未明は雪の予報…

私だけが大変な思いをするのはいいですが、日曜日に教会に来る信者さんまで大変な思いをしてもらいたくないので、降誕祭に免じてこれ以上の悪天候はご勘弁くださいと神に祈るばかりです。