九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

福岡での復活大祭 大雨でも盛況

私は西日本教区の決算業務を担当していますが、ゴールデンウィークに入ってからずっと、会計の仕訳と集計をしていました。
それに加えて外部から原稿の執筆を2本依頼されていたので、こちらの投稿の方は2週間近くもおろそかになってしまいました…

 

さて、先週末の日曜日は福岡伝道所に巡回して、復活大祭を執り行いました。

福岡は普段から九州で一番参祷者が多い教会であり、それに加えて外国人も多く住んでいるので、イースターだけでも参祷しようという人々がさらに増える可能性があります。

そこで参祷者に配るためのイースターエッグやクリーチ(祭日用の菓子パン)を、他の巡回日よりも多めに作りました。

 

しかし、福岡巡回日は前日の土曜日から梅雨末期のような大雨…

せっかく作ったものを置いていくことはできないので、福岡に持参しました。

福岡伝道所は車が乗り入れられない場所に建てられているので、荷物を搬入するときは数百メートル離れた場所に車を停め、手で持って運ぶしかありません。

食べ物類を濡らさないために自分の体の方がずぶ濡れになって、大雨の中を搬入しました。

復活大祭用の赤いシルクの祭服も持参しましたが、持ちきれないし、雨で濡れてしまうので搬入は諦めて、祈祷は備え付けの白い祭服を着て行うことにしました。

 

こんなに苦労して配る物を運び込んでも、もし大雨で参祷者が来なかったら余ってしまうし、どうしようかなと思っていましたが、全くの杞憂でした。

開式の10時までに続々と参祷者が到着。遠方に住んでいて普段来ていない方たちも来て、結局は普段より少し少ない程度の13人で主の復活をお祝いできました。

 

英語の福音書の朗読

イースターエッグの成聖

福岡は小学生以下の子どもたちも多く来るので、彼らを喜ばせるために妻がクリーチの他に、親亀子亀のメロンパンを用意しました。
これは私の娘が働いているベーカリーで、いわゆる「縁起物」として作っている特注品です。

特注の親亀子亀のメロンパン

この日も子どもの参祷者は5人いましたが、目論見どおり、みな欲しがりました。

 

祈祷後にこれをケーキカットのように切って参祷者に配り、さらにぶどうジュースで乾杯。ちなみに、聖体礼儀で尊血(キリストの血)として用いるのはワインでなくてはならないと定められており、ノンアルコールのジュースは禁止されていますが、もちろんこのジュースは祝宴用のものですから問題ありません。

聖体礼儀で聖パンとワインから変化したキリストの体と血を分け合った後で、いわば二次会としてメロンパンとぶどうジュースを分け合ったということです。

 

子ども向けのイベントとして、エッグハントのグッズも用意して行ったのですが、さすがに天気が悪すぎて取り止めました。

しかし、大雨でも信徒たちがたくさん集まったことで、主の復活を讃美するという教会の「本来の目的」を福岡でしっかりと果たせました。

来年の福岡での復活大祭は、さらに盛大にできることを今から期待しています。