九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

長崎にて 原爆とキリシタンの苦難をしのぶ

26日(火)から二泊三日で長崎に行っていました。復活祭後の廻家祈祷(信徒訪問)に合わせて、現地で原爆の遺構を見て来ようと思ったからです。 26日の九州は終日、まるで台風のような大雨と強風でした。 そのため、熊本から島原へ行くフェリーが欠航になっ…

鹿児島で迎えた復活祭

鹿児島への出張三日目。今日はいよいよ復活大祭です。 復活大祭の祈祷は深夜に開式し、日の出前に終わらなくてはならないというのが正教会の定めです。聖書には、日曜日の夜明けにマグダラのマリヤらがイエスの墓に行った時、既にイエスは復活した後で墓には…

聖大土曜日 死から復活への移動日

今日は復活祭の前日の聖大土曜日。日本正教会用語では「聖大スボタ」といいます。スボタとは「安息日」を意味する教会スラブ語で、曜日としては土曜日のことですが、わが国では馴染みがない単語なので、私は一般向けの文章では「土曜日」と表記しています。 …

聖大金曜日 キリストの受難の記念日

今日は聖大金曜日。キリストの受難の記念日です。 平日の祈祷は人吉ハリストス正教会で執り行っていましたが、今年の復活祭の当日は鹿児島の巡回日に当たっていたので、金曜日と土曜日の祈祷も鹿児島で行うことにしました。 昼に鹿児島ハリストス正教会に到…

聖大木曜日について

今日は復活祭前の木曜日。正教会では聖大木曜日(Holy Great Thursday)といいます。キリストが十字架につけられる前夜、12人の弟子たちと囲んだ晩餐を記念します。 一般的には「最後の晩餐」と呼ばれますが、正教会ではこの時にキリストがパンと葡萄酒をご…

受難週間の祈祷 & ウクライナ支援活動の進展

今週は復活祭前の1週間「受難週間」(Passion Week)です。読んで字のごとく、キリストの受難を記憶する期間であり、毎日祈祷を執り行っています。 月曜日から水曜日までは、それぞれ7つの祈祷(早課、一時課、三時課、六時課、九時課、晩課、先備聖体礼儀)…

聖枝祭 「枝」とは何の木の枝?

今日は人吉ハリストス正教会で聖枝祭の聖体礼儀を執り行いました。聖枝祭とは復活祭の1週間前の日曜日で、イエスのエルサレム入城を記念する祭日です。 www.youtube.com ヨハネによる福音書12章では、エルサレム市民がシュロの枝を持ってイエスを迎えたとあ…

九州でのウクライナ支援活動者の皆さんとともに

人吉では連日夏日が続いていて、あたり一面いろいろな花が咲き誇っています。 人吉ハリストス正教会の敷地の入口にはフジの木が自生しているのですが、この花も見事に満開です。 人吉ハリストス正教会に自生しているフジの木 さて先月の鹿児島巡回の時、ウク…

二人のマリヤにささげた週末

先週の土曜日は人吉ハリストス正教会で、大斎第五土曜日の早課と聖体礼儀を執り行いました。 この日は生神女(イエスの母)マリヤに捧げられた日であり、早課の中で司祭が生神女を讃美するアカフィストという祈祷文を朗読することから、「アカフィストのスボ…

生神女福音祭 そもそも「福音」って何?

私の住む人吉では、日中の気温は連日20℃を超え、桜もほとんど散ってしまいました。教会の敷地に勝手に生えている菜の花もすくすく成長し、雑草のレベルを通り越してちょっとした茂みのようになっています。第三者的に花を眺めている分には良いかもしれません…

福岡に巡回 来月はもう復活祭

先週末は福岡伝道所に巡回しました。 出張の時に持ち歩いている黒い布を台にかけて、にわか大斎モードに模様替えしました。 大斎カラーの黒布 www.youtube.com 聖体礼儀ではいつも通り、ウクライナでの戦禍に苦しむ人々の救いと世界平和の実現を祈念して、晩…

教会の新年度とは?

今日は4月1日。わが国では一般に新年度とされています。 これは、明治新政府が官公庁の会計年度を4月1日始まりとしたことに由来します。これに引っ張られる形で、学校の学年や多くの民間企業の会計年度も4月始まり・3月締めになっています。 私が以前勤めて…