九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

聖大金曜日 キリストの受難の記念日

今日は聖大金曜日。キリストの受難の記念日です。

平日の祈祷は人吉ハリストス正教会で執り行っていましたが、今年の復活祭の当日は鹿児島の巡回日に当たっていたので、金曜日と土曜日の祈祷も鹿児島で行うことにしました。

 

昼に鹿児島ハリストス正教会に到着し、「寝りの聖像」を置く台を聖堂内に設営。
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十字架上でイエスが息を引き取った時刻である15時に「聖大金曜日の晩課」を開始。

祈祷の終わりの方で至聖所から寝りの聖像を出し、台の上に安置します。

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寝りの聖像とは、死んで十字架から降ろされたイエスを描いたイコンです。

一年の中で聖大金曜日から、日曜日の復活祭の開始直前までの間だけ、信徒の前に出されます。
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16時からイエスの葬りを記憶する祈祷「聖大土曜日の早課」を開始。本来は日が暮れてから行うものですが、私のハイテンポな司祷でも2時間以上かかるため、参祷者の帰りが遅くなってしまわないよう、明るいうちから始めました。

祈祷の終わりの方で、寝りの聖像を掲げて聖堂を一周します。アリマタヤのヨセフらがイエスの遺体を墓に運んだ葬列を象るものです。
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教会の敷地内には花ショウブやツツジなど、花々がたくさん咲いていました。
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鹿児島で受難週間の祈祷が行われたのは、常駐司祭が鹿児島から人吉に移って以降、20年近く無かったとのこと。物珍しさもあってか(?)5人も参祷者がありました。人吉では日曜日以外の祈祷には誰も信者が来ないので、今回は司祷する側も張り合いがありました。

 

明日の祈祷にも来たいと言っている信徒がいましたので、出張して良かったと思いました。