今日は長洲町のジャパン・マリン・ユナイテッド(JMU)有明事業所で、ギリシャ船籍の新造船の船舶成聖式を行いました。
こちらの造船所では9月にも成聖式を行っています。それ以前に行った分も含めると、同じ事業所で3回目です。
もう常連かもしれません。
10時半に現場に着き、乗船。船名は「ヘリオス」です。
係留場所は9月の時と同じ。もう行き慣れているので、尋ねなくてもすぐたどり着けます。
現場監督の方にブリッジ(船橋)へ案内してもらい、祈祷の設営。
銀色の3枚のイコン(キリストのイコン1枚、ミラリキヤのニコラオスのイコン2枚)は、船内に飾るために船長が用意したものです。
岸壁での「命名式」が終わり、船主ら幹部が船内に来てから祈祷を始めるようにとの指示でしたので、1時間半近くブリッジで待機。海を眺めてのんびりしていました。
山奥の人吉にいると、普段海を見る機会が全くないので、こういう時間もなかなか良いものです。
突然、船の汽笛が鳴らされ、花火が打ち上げられたので下を見ると、命名式が終わったところでした。
甲板上で船員たちが整列して出迎える中を、船主たちがエレベーターで昇ってきました。
彼らがブリッジに入って来るのを待ち、成聖式を開始。
待ち時間は1時間半でしたが、祈祷は15分で終わりました…
ちなみに、これまで成聖したギリシャ船籍の船では、船員はフィリピン人やインドネシア人など、東南アジア人ばかりでしたが、この船の船員はみな白人で、ロシア語で会話していました。彼らがロシア人なのかウクライナ人なのか不明ですが、どちらの国であれ今はデリケートな情勢なので、余計なことを尋ねるのは控えました。
前任地では船舶成聖の依頼を受けたことは一度もなかったのですが、九州に来てからは3年間でもう6回目です。
普段の牧会では教会に所属している信徒しか相手にしていないので、それだけでは人間関係がどうしても広がりません。従って、このように教会外部からの依頼で祈祷をお引き受けすることは、いろいろな方たちとの接点ができ、司祭職を続けていくうえで有意義だと思っています。
常連(?)になったこちらの造船所から、また次の依頼が来ることを楽しみにしています。