昨日は鹿児島ハリストス正教会に巡回しました。
アメリカ在住のナオコさんとリュウキくん母子が半年ぶりに鹿児島に里帰り。聖体礼儀に参祷したので、私たちも再会を喜びました。
いま、わが国ではコロナの感染が再拡大していて、鹿児島県も過去最多を更新中。もちろんアメリカは今でも、わが国よりはるかに感染者が多いのですが、マスクの着用は「本人の自由」とされていて、人前でマスクをしている人は少ないそうです。
もちろん、わが教会ではマスクを着用してもらいましたが。
県内1701人感染、2日連続最多更新(鹿児島市797、霧島180、鹿屋118、薩摩川内88、出水78、日置62、奄美51、姶良35、いちき串木野32、指宿29、南九州21、志布志20、阿久根15、瀬戸内15、南さつま14、伊佐13、曽於11、大崎10、徳之島10、西之表9、さつま9… https://t.co/E6cj6i2xx9 #南日本新聞 #鹿児島
— 南日本新聞 373news.com (@373news_twit) 2022年7月16日
ナオコさんには3月の一時帰国時に、お友達でイベント企画会社「宙の駅」の代表の本田さんを紹介してもらいました。
その本田さんが進めているウクライナ避難民のための義援金募集イベントとして、講演会でお話をさせていただいたことは既に記したとおりです。
本田さんは来月、8月13日(土)に宝山ホールを借り切り、音楽関係者を集めてウクライナ避難民支援のチャリティコンサートを開催します。ちなみに宝山ホールは鹿児島市内のコンサートホールで、私も霧島音楽祭の演奏を聴きに何回も行っています。
そのコンサートのトリとして、リュウキくんがバイオリンの演奏をするとのことで、招待状をもらいました。
リュウキくんのバイオリンは、3月に参祷した時に聴かせてもらいました。彼はまだ小学生ですが、とても上手です。
私も今年の2月から、40年ぶりにバイオリンを再開しましたが、楽器演奏というのは幼児の時からやっている人には全く敵いません。
もちろん、そのコンサートには妻と行くことにしています。
ナオコさんからは英語話者の子どものために、ということで、アメリカの日曜学校で使う書籍類を鹿児島教会へのお土産にいただきました。
『The Law of God』というタイトルを見て、これは『ザコン・ボージイ』かなと思って開いて見ると、確かに『ザコン・ボージイ』の英訳本でした。
『ザコン・ボージイ』とは、ロシア語で「神の法」という意味です。旧約聖書の律法書を思わせるような物々しいタイトルですが、実際は子ども向けの易しい本です。キリスト教の基本的な教理から、正教会の習慣や聖堂内のマナー、それこそ十字を描く時の指の形に至るまでこと細かく書いてあり、ロシアでは日曜学校のテキストとして昔から使われています。
なぜ内容まで知っているかというと、私が神学校在学中、『ザコン・ボージイ』がロシア語読解の授業のテキストだったからです。ロシア人の子どもには簡単な文章でも、40代になって初めてロシア語を習ったオジサン神学生の私には読むのが大変でしたが。
『He is risen』という本は、キリストの受難から復活と昇天に至るまでの物語でした。広義の絵本ですが、描かれた絵ではなく、様々な形の石を並べて聖書の場面を表現したもので、ページごとに子ども向けの簡単な英語のタイトルと聖書の該当箇所からの引用が書いてあります。とても良くできています。
鹿児島教会へのプレゼントとはいえ、鹿児島には英語話者どころか子どもの参祷者自体がいないので、私の方で保管して福岡などの子どもが参祷する教会への巡回の時に持参することにしました。
妻に言わせれば「日本人が見ても、聖書の日本語(日本正教会訳の聖書は文語体)よりこっちの英語の方がよっぽど分かりやすい」とのこと。それはそれで困るのですが、確かに妻の言うとおりです。
私が17年前に神学校に入ってから、教団でも教区単位でも、現代人向けの書籍をずいぶん出すようになりましたが、子ども向けの本はあまり出ていません。
一部の教会で自主出版した本が多少ありますが、教団レベルで常時刊行しているものはありません。
私自身は外国で出ているような子ども向けの日曜学校用書籍は、今の日本正教会では子どもよりも、幼児洗礼を受けたあと全く教理の勉強をして来なかった大人の信徒にこそ必要なものと考えています。「それがないと嘆くなら、あなたが自分で書けば」と言われそうですが…
とりあえず、『ザコン・ボージイ』を日本語に訳して紹介するだけでもプラスになるかな、とは思っています。
ナオコさんとリュウキくん母子はチャリティコンサートの後、8月19日にアメリカに戻ると言っていました。
8月の鹿児島教会巡回日は28日なので、もう彼らと教会では会えませんが、素敵なプレゼントに感謝するとともに、アメリカでの良き信仰生活を祈っています。