今日は福岡ハリストス正教会で神現祭の聖体礼儀を執り行いました。
神現祭(Theophany)とはキリストがヨルダン川で洗礼者ヨハネから洗礼を受けたことを記念する祭です。
福岡教会には神現祭のイコン、つまりキリストの洗礼を描いたイコンがないので、鹿児島ハリストス正教会の所蔵品を拝借してきて飾りました。
ペーパーイコンですが、19世紀のロシアで印刷されたものです。

年に一回の神現祭では水を成聖(祝福)して聖水にする祈祷「大聖水式」を行うことになっています。
本来は祭日の聖体礼儀とは別の典礼ですが、私は前任地も含めて、神現祭の聖体礼儀に引き続いて執り行うようにしています。(日本正教会ではニコライ堂をはじめ、どこでも同じだと思います)
今回も聖体礼儀に引き続いて大聖水式を行いました。


神現祭の大聖水式の中で水を成聖する祈祷文は洗礼式の時とほぼ同じですが、洗礼式では司祭が指を直接水に入れて祝福するのに対し、大聖水式では十字架(正確にはキリストの姿が刻まれた十字架)を水中に沈めて祝福するのが大きな違いです。
まさに、目に見えない神が目に見える人間の肉体をとってこの世に来られたキリストが、ヨルダン川の水に浸かった姿を象るものです。
神現祭の祭日は1月6日(ユリウス暦の1月6日はグレゴリオ暦の1月19日となる)であり、教会暦的には「新年の祭」です。
よって神現祭もキリストの洗礼を単なる「歴史上の出来事」として記念しているのではなく、一年の初めにあたり、洗礼を受けた私たち信徒への浄めと祝福の意味があると考えているのです。
そのようなわけで、今回の神現祭でも九州の教会と信徒の皆さんの一年間の安全と平和をお祈りしました。