一昨日、長崎市の大島造船所香焼工場でギリシャ船の船舶成聖式を執り行いました。
午前10時から工場の岸壁に来賓が集まり「命名式」。
これはメーカーから発注主に完成した船を引き渡すセレモニーで、それまで製造番号しかなかった船に初めて名前が付けられることから「命名式」と呼ばれます。
新しい船の名は「マーラ・サムライ」です。
船の建造の発注者は大手の海運会社ですが、造った船を自社で所有して使う場合と、出資だけして完成品を中小の海運会社に売り渡す場合とがあります。
今回は後者で、ギリシャの海運会社が発注した船を広島県内の海運会社が買い受けました。
船名がちょっと「日本寄り」なのは、そのような事情があるのかもしれません。

命名式の後、来賓たちにブリッジ(操舵室)に上がって来てもらい、成聖の祈祷を執り行いました。
船内に振り撒く聖水はつい二日前、福岡での神現祭で成聖されたものです。

祈祷の後は船内の見学。



さらに下船して工場内の見学が行われました。

そして船が停泊している岸壁に戻り、出船を見送りました。


日本国内には造船メーカーが何社もあり、特に九州や瀬戸内海には造船所が集中していますが、この大島造船所さんは、ギリシャ企業からの受注が比較的多いため、船舶成聖の依頼もよく頂きます。
発注元が日本企業の場合は当然、成聖式に相当する儀式は神道による「お祓い」ですので、私の出番はありません。
私は前任地では10年間で一度も船舶成聖をお引き受けしたことがなかったので、その意味ではこちらで貴重な経験を重ねさせてもらっています。