いよいよ受難週間(Passion Week)に入りました。
復活祭前の最後の1週間です。
昨日はそのスタートの日。イエスのエルサレム入城(ヨハネ12章ほか)を記憶する聖枝祭(Palm Sunday)でした。
正教会の聖枝祭では、エルサレム市民がシュロの枝を手にし、歓呼の声を上げてイエスを迎えたという聖書の記述に基づき、参祷者が様々な枝を手に持って祈祷に与るという習慣があります。
「様々な」というのは、地域によって用いられる植物に違いがあるという意味です。
これについては3年前に投稿していますが、必ずしも聖書に記されたシュロ、正確にはナツメヤシ(Palm)だけとは限らないということです。
特にロシア圏ではネコヤナギの枝を使うのが一般的であり、それゆえ教会スラブ語では「シュロの主日」ではなく「枝の主日」と呼んでいます。
日本正教会での「聖枝祭」という呼称もこれに由来しているのですが、ロシアと違って温暖なわが国では北海道や東北地方を除き、4月にネコヤナギを入手するのは大変困難です。
今回、福岡で聖枝祭の祈祷を執り行うのは初めてのことであり、今後も司祭常駐教会として毎年、聖枝祭を福岡で迎えることになります。
そこで、近所で一定の数量の花類を仕入れられる生花店を探し、発注しました。
一昨日の土曜日に店から花やグリーンを受け取り、妻がミニ花束に仕立てました。

これを晩祷で成聖しました。


昨日は以前投稿したように、聖体礼儀の前に洗礼式を執り行いました。
受洗者は南アフリカ出身のデビッド兄とエミリー姉の夫婦、それから山口県在住の大学生のサワ兄(仮名)です。
山口県は隣県とはいえ、サワ兄が住んでいるところからは頻繁に福岡に通えないので、Zoomで伝道会を行い、教理の学びを深めてもらいました。




三人とも20代です。
もともと福岡の新教会は若い世代の信徒の比率が高かったのですが、さらに平均年齢が下がりました。
「うちの教会は若い人ばかりで、何だか正教会じゃないみたいだな」と妻と半分冗談で話すことがありますが(よその教会は高齢者ばかりと揶揄しているのではありません)、当然ながら正教会だろうと他の教派だろうと、幅広い世代の人々が集う教会というのが好ましい姿であることには間違いありません。
聖体礼儀では司祷者の私も参祷者の皆さんも、前日に成聖した聖枝を持って祈祷を執り行いました。

福岡では聖体礼儀後に、司祭館のリビングルームでコーヒータイムにしています。
英語話者の信徒が多いので、普段の雑談も英語が飛び交っていて外国の教会のような雰囲気なのですが、この日は新たな兄弟姉妹たちが洗礼を受けたので、すっかり祝賀ムードになっていました。
斎はまだ一週間続き、それもいよいよ今週が大詰めなのですが(笑)。
ともあれ、この受難週間を毎日の祈りをもって送り、今度の日曜日の復活祭を盛大にお祝いしたいと思っています。