九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

「ことば」で伝える努力 私のネット媒体の活用スタイル

昨日は阿蘇山の噴火に驚かされましたが、幸いなことに被害は発生しておらず、今のところ噴火活動は沈静化しているようです。

さて、今日の人吉は最高気温が13.9℃。昨日までは朝晩の最低気温がそのくらいで、急に秋になったと思ったら、今日はもう冬のようになってしまいました。
先週の土曜日まで最高気温は連日30℃を超えていたのですから、とんでもない急変ぶりです。昨日は噴火で驚いたら、今日は寒波に驚きです。九州の大自然には翻弄されてばかりです。

 

今日は朝から人吉ハリストス正教会で、相良村のシルバー人材センターの方たちに草刈り作業をしてもらいました。

人吉教会の600坪の敷地は普段、私が一人で草刈りしています。しかし敷地が広すぎることに加えて、当地の雑草はあまりにも勢いが強くて、一か所草刈りを終えると、既に終わった個所からはもう新しい雑草が伸びている始末。さらに今年の夏は猛暑か悪天候かのどちらかばかりで、作業を断念した日が多かったので、草ぼうぼうの度合いがさらに酷くなりました。

そこで、今週から気温が下がるとの予報だったので、もう雑草の伸びは鈍化すると予想し、外注で一度に草刈りを済ませてしまうことにしました。今後は来年の春が来るまで、伸びが目立つ箇所だけ手を入れれば良いので、私一人でも対処可能になるという読みです。

f:id:frgregory:20211021191010j:plain

f:id:frgregory:20211021191028j:plain

f:id:frgregory:20211021191042j:plain

草刈りが終わった人吉ハリストス正教会の敷地

プロに綺麗に刈ってもらい、見ているこちらも気分爽快です。

 

さて、今日は宮崎市からKさんという方が来訪されました。

Kさん自身はクリスチャンではありませんが、お仕事で海外の生活が長く、キリスト教との接点も多くて、かなり高いレベルで教会への関心をお持ちでした。ロシアに在住したこともあり、そこで正教会との接点もあったとのことです。

そして、私のブログをいつも熱心に読んでいてくださり、それで私と会って話を聴きたいとおっしゃって訪ねて来られたのです。

ブログであれ、他の媒体であれ、私は外に向けてネット上の文章で発信することが同労者と比べて多い方だと自覚していますが、せっかく文章を書いても読む人がいなければ一方通行になってしまいます。しかしKさんのように、実際にそれを読んでこちらが投げかけているものを汲み取ってくださっている方が実際に現れると、自分がやっていることは無駄ではなかったと確認でき、大変励みになります。ありがたいことです。

 

この機会に私の基本的な考えを言うならば、聖職者は「ことば」で伝える努力を怠ってはならないということにあります。

そもそも正教会における聖職者とは、キリストからその権能を継承した使徒を、さらに継承している者という定義です。キリストの権能とは「王」「祭司」「預言者」の三つであり、それは具体的には教会を代表して組織を運営し、信徒をケアする「牧会」、諸祈祷を行い、特に聖体礼儀を通して信徒に永遠の生命を付与する「機密」、神の言葉を正しく人々に宣べ伝える「宣教」の三つということになります。

この三番目の「宣教」は、まさにことばを用いなければ伝わりません。「正教会の宣教は説教で伝えるのではなく、祈る神父の背中を見せることだ」という人が少なくないのですが、私も祈りが最も大切であることは否定しません。しかしそれを「ことばで伝える努力をしない」ことの言い訳にしているのなら本末転倒だと言いたいのです。それは極論すれば「教会のお祈りに毎週来れば聖書なんか読まなくてもいい」という考えに繋がりかねません。

 

さらに「ことば」で伝えるにしても、肉声で教会の祈祷や伝道会に実際に来た人だけを対象に伝えようとしても、現実問題としてほんの数人、大きな教会でも数十人で終わってしまいます。また、著書をたくさん出されている神父様たちは何人もおり、自分にはなかなかそういう域に達しないので尊敬しているのですが、本はそれなりのお金を出さなければ手に入らないのであり、結果的に「始めから積極的な関心がある人」にしか伝わらないという弱点があります。

よって私は伝えたいことを文章にして、ネット媒体上で広く人々の目につくようにすることが、最も効率的かつローコストだと考えているのです。ちなみに私も本を出していますが、それはあるネットメディアに2年間連載していた正教会についてのコラムをまとめ、廉価で気軽に読めるような1部500円の電子書籍にしたものです。

 

現在のネット媒体の活用スタイルとしては、その媒体の特徴に合わせて使い分けることを主眼としています。

ウェブサイトは教会の沿革、所在地、連絡先、祈祷の日程などの、比較的固定的な基本データの伝達。

フェイスブックは世界的には会員数が最も多いSNSであり、わが国では比較的高い年齢層に浸透しているので(宗教に関心がある人も中高年層の方が多い)、教会の出来事のニュースを掲載。

ツィッターは一度に伝えられる文字数が少ないので、主にYouTubeやブログなどを拡散させるための添付先として使用。

インスタグラムは文章よりも写真が主体なので、画像で載せたいニュースの時に用い、フェイスブックとリンク。

YouTubeは、諸祈祷を「正教会を特徴づける最大の要素」と位置付けるならば、それを視聴するのに最適なので、毎週の聖体礼儀を広く公開するために使用。

ブログは長文を載せられるので、個別の教会の出来事に限らず、私個人が伝えたいことも含めて、エッセイ的に掲載。

そして、以上の各媒体のアカウント名を「九州の正教会」という統一名称にして、検索しやすくしています。

 

「グレゴリー神父は仕事しないでパソコンの前に座ってばかり」という陰口も叩かれているようなのですが、「じゃあ神父の仕事って何?」と聞き返したいです。

何はともあれ、九州の片隅で細々と働いている私のような者のメッセージが、少しでも多くの方たちに伝わってもらえれば、と思って今後もこのスタイルでやっていきたいと考えています。