昨日まで東京に戻っていて、一週間近く投稿できませんでした。
週末に夫婦で姪(妹の長女)の結婚式に出席したためです。
姪と新郎は早稲田大学時代、同じサークルでした。
在学中は姪の側の片想いで、交際を始めたのは卒業後とのこと。彼は出身地の長野県の会社、姪は某都市銀行に就職したので、いわゆる遠距離恋愛です。しかし彼は東京のコンサルタント会社に転職し、二人は結婚の準備を進めたようです。
しかし、結婚式は1年前に予定していたのにコロナで延期に。やむなく1月に入籍して夫婦になり、この度やっと挙式に至りました。
ちょうど昨日入籍した高貴な人とは違って、姪たちの結婚への障壁は不可抗力によるものですからちょっと気の毒でしたが、晴れの日を迎えられて本当に良かったです。
結婚式は椿山荘で行われました。
さて、私たち夫婦としてはわざわざ東京まで出てきた以上、結婚式が終わって九州にトンボ返りするのも勿体ないので、東京にいる家族たちに会おうと考えました。それで日曜日の夜、一人暮らししている三人のわが子を東京の自宅に呼び、近況を聞きました。
彼らの話というか生き方自体が、個性的であまりにも面白かったので、子ども時代からの流れを整理して以下にまとめます。
長男は小学校1年の時にふとしたきっかけで不登校になり、義務教育の9年間ほとんど学校に行かれませんでした。よって高校も通信制にしか入れませんでした。
しかし高校入学後、俄然やる気が出て、自由通学の学校にも関わらず3年間無遅刻無欠席の皆勤賞。福祉の世界で働きたいと言って猛勉強し、現役で某公立大学の社会福祉学科に合格しました。
義務教育レベルから大学受験の勉強を始めたわけですから、その集中力たるや鬼気迫るものがありました。
親として嬉しかったし、本人の大学での成績も良かったのですが、自分は福祉の仕事にはついて行けないと思ったのか、「ライトノベル作家になる」などと言い出して就活をしようとしません。無理やり神奈川県庁を受けさせましたが、一次の筆記試験は合格したものの、本人にやる気がないので当然二次試験の面接は不合格。結局、卒業しても就職せずフリーターになってしまいました。
しかし義母が亡くなり、義父一人となった妻の実家で居候していた16年暮れ、義妹の紹介で税理士事務所で事務員のバイトを始めたところ、税務や簿記会計にはまってしまったのです。もちろん全く未経験の仕事です。
それでも実務をしながら独学で仕事を覚え、5年目の今は法人の決算や登記手続き、個人の申告書類など、税理士の業務を実質的にこなせるまでになっています。今の所長に信頼されて、事務所を譲りたいとまで言われているそうです。
ただ、税理士の資格がない以上、彼の名前で仕事は受注できませんので、今年8月に税理士試験を受けました。税理士資格は9科目中5科目合格しないと取得できませんので、一発で達成できるとは思えませんが、もし来年の二回目受験でクリアできれば、大学卒業後10年となる再来年には税理士として独立できるでしょう。
私自身も前職は広義の金融業界でしたので、簿記や企業会計や税務の基本的な知識は勉強していますが、プロとして一生これでやっていこうと決意している長男には全く敵いません。
大学卒業後、4年近くもフリーターだった彼には、相当なレベルの社会的リカバリーではないでしょうか。
結婚式を挙げた姪は埼玉県の農村部の生まれで、子どもの頃から勉強ができました。彼女は都市部の進学校ではなく、地元の高校に行きましたが、現役で早稲田大学に合格したのは彼女一人だけです。卒業後は上記のように都市銀行の総合職となり、結婚後も辞めずにバリバリやるつもりです。つまり、順風満帆の優等生です。
彼女の妹は某国立大学の工学部に行き、今は大学院生です。
さらに妻の方の弟と妹の子、つまり私の義理の甥や姪たちは5人いますが、彼らも総じて優等生ばかりで、難関大学に行ったり、海外留学したりしています。しかし、わが子らは従姉弟たちとまるで人生の方向性が違うのです。もちろん「常識で理解できない変わった人生を歩め」と育てたつもりはないのですが…
長男だけでなく、長女も次男も面白い子たちなのですが、一度に書ききれないので続きはシリーズで書くことにします。