九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

台風の真っただ中!

大型の台風14号の接近で、一昨日夜の時点で今日の熊本巡回を取り止めたことは既に書きました。

今回の台風は伊勢湾台風と並ぶ、過去最強クラスと聞いているので、十分に警戒しないとなりません。

 

予報では、台風は薩摩半島の西岸を通って、今日の未明から午前にかけて熊本県を通過する見込みでしたが、だいぶスピードが遅くなりました。

 

そのようなわけで、今朝の時点ではまだ、人吉では風雨はあまりひどくなかったため、妻と人吉ハリストス正教会に行って聖体礼儀を献じてきました。

台風が接近する前に、人吉ハリストス正教会で聖体礼儀

もちろん、祈祷を終えて聖堂を閉める時に、屋外に出ているものを片付けるなど、一応の防災対策はしてきました。もし屋根などが吹き飛ばされてしまったらどうしようもできませんが、そうなったらそうなったで腹をくくるしかありません。

 

台風の中心は予報よりも東寄りを進み、鹿児島湾を通って、19時過ぎに鹿児島市に上陸しました。

鹿児島市内は最大瞬間風速43mを記録したとのことですが、これは電柱や木がなぎ倒されるようなレベルです。

鹿児島教会がどうなったか、とても不安です。

 

いま21時を過ぎましたが、台風の中心は鹿児島県と熊本県の県境付近。私が住んでいる場所のすぐ近くにあるようです。

暴風で司祭館がミシミシと音を立てています。

 

それ以上に昼前から豪雨が降り続いていて、球磨川の氾濫のおそれがあります。

夕刻の時点で、人吉市長が防災無線で避難を呼びかけましたが、その言葉どおり間もなく球磨川が氾濫危険水域を超える見込みです。

一昨年7月の水害の悲劇がまた繰り返されるかも知れないと思うと気が気ではありません。

 

台風はこれから熊本県から長崎県に向かい、未明には進路を東に変えて、明日は佐賀県と福岡県を通過する見込みです。

また宮崎県と大分県は人吉水害の時に匹敵する記録的豪雨となり、洪水や土砂災害が予想されています。

まさに九州全県をめちゃくちゃに破壊する勢いです。

 

台風が通過してしまうまで教会や信徒の被害の確認はできないので、いろいろなことが分かるのは明後日以降になりそうですが、ただ無事を祈るばかりです。

 

この台風はさらにたちが悪いことに、強い勢力を保ったまま日本列島を縦断するようで、被害は九州だけでなく、皆さんのお住まいの地方にも及ぶかもしれません。

実際、既に首都圏でも大雨で浸水の被害が報じられています。

どうぞ、くれぐれも防災の備えを万全になさってください。