あの悪夢のような水害から昨日で3か月となりました。
昼は中心地の商店街の方に出ましたが、今も写真のような建物が並んでいます。
昨日の朝日新聞には、被災して壊れた家に留まってそのまま住んでいる「在宅避難者」について書かれていました。
#熊本豪雨 壊れた家住む人多数 2020年10月4日 https://t.co/PnKbf3uLEr]
西日本新聞の報道では、人吉市の避難者は人口の約1割の3400人とありましたが、この避難者の定義は避難所や仮設住宅などで自宅を離れて生活している人のことで、在宅避難者は含んでいません。
在宅避難者の実数は把握不能ですが、妻がボランティア先で話を聞いてきた限りでは相当な人数に上ると思われます。
概ね家の一階部分が損壊して、二階で寝起きしているパターンが一番多いようですが、風呂場や台所などは普通は一階ですし、そうすると冷蔵庫や洗濯機などの家電製品は壊れてしまっていますから、生活環境の厳しさは想像を絶するものがあります。
人吉は山地なので、今も朝晩はかなり涼しくなってきましたが、12月になれば夜は氷点下になり、震え上がるような寒さです。
在宅避難者の人々のこれからが心配です。
今日の記事には、再建と廃業のはざまで悩む自営業者の人々が紹介されていました。
#再建か、それとも廃業か…揺れる心 九州豪雨3カ月、見えぬ再興(朝日新聞デジタル)#Yahooニュースhttps://t.co/ydCxROHKFI
人吉市は商店や飲食店が集中している中心部が重点的にやられていますので、記事にあるように市内の全1900事業者のうち、約半数の900事業者が被災しました。
業種は様々で、被害額も様々ですが、再建には最低でも数千万円、機械類が壊れて新調する業種なら億単位の費用がかかります。
大都会なら消費者も多くいますが、人口3万人の人吉市のように小さな街では、それだけの費用をかけて商売を再開しても、その費用を回収できるだけの売り上げが見込めるか、不安があるのは事実です。
それで人吉で働くことを諦めて、他地域に転居してしまう人が増えれば、人吉の人口はさらに減るので悪循環となります。
人吉は「九州の小京都」と呼ばれる歴史のある街で、老舗の業者は江戸時代から明治時代の創業なのですが、そういう先祖代々守ってきた暖簾を放棄せざるを得ないというのは悲劇的なことであり、話を聞いている側も悲しい気持ちにさせられます。
今日は何だか悲観的な話になってしまいましたが、この歴史ある人吉の街には何が何でも復興してほしいし、そのためにできる支援を今後も続けていきたいと改めて思いました。