九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

Zoomでの宣教活動を模索中

私は西日本教区着任2年目の昨年7月から、教区の庶務部長に就いています。

日本正教会の教区(正確には主教教区)は全国に三つあり、代表者は主教です。ただし、現在は日本正教会で主教は二人しかおらず、西日本教区の代表である京都主教は教団代表者の府主教が東京大主教の職務とともに兼務しています。

各教区には宗務局長(一般でいう事務局長)がおり、その補佐として教務部長、庶務部長、財務部長が置かれ、「四役」を構成しています。ちなみに、私は前任地では東京教区の教務部長でした。

部長といっても役職名であって部下は一人もいないのですが…

 

宗教法人としての教団は5月決算であり、株式会社の株主総会にあたる全国公会は7月の概ね第二日曜日とその前日の土曜日に開催されることになっています。各教区もそれに先立って、5月締めの年度決算と教区内の役員人事を6月下旬の代議員総会「教区会議」で決議することになっています。

 

今日は教区の四役会議でした。教区会議の議案と決算、新年度予算の事前打ち合わせのためです。会議やその他の大きな行事は教区事務局のある京都教会か、一番大きい大阪教会のいずれかが会場となり、今日の会議は大阪でした。

私以外の三役は京都、大阪、神戸の各教会の所属であり、本来なら私も大阪に行かなければならないのですが、Zoomでの出席を認められました。会議室に置いてあるPCを通して他の三人のやり取りを見聞きし、意見がある時は画面の向こうから話に割り込む形です。昨年以降、全員がZoom参加での会議は頻繁にありましたが、ひとりZoomは初めで、ちょっと新鮮でした(笑)。

 

決算では会議費用や交通費の項目が年度始予算に対して数十万円減り、収支の黒字に貢献しているのですが、そのかなりの部分が「Zoomのおかげで私が関西に出張しなくて良くなったため」ということになります。

どんな業界でも、コロナ禍で会議やイベントのあり方がオンラインに移行しているのですが、わが西日本教区のように「日本列島の西半分を司祭6人だけで牧会」という態勢ですと、経費の面でも移動時間の面でもネット活用のメリットは計り知れません。

 

私も九州に着任してから、ウェブサイトと各種SNSでの情報提供は相当まめにやっているつもりですが、どうしても一方通行になるので、そこが弱みだと思っています。

首都圏にいた時は人を集めて伝道会(教理の勉強会)を週一回ペースで行い、それなりに結果が出ていました。その点、人吉は交通が不便過ぎるので、毎週博多に行き、会議室を借りて伝道会をやろうかなと思っていましたが、それで身銭を切り続けたらとんでもないことになりそうなので、実行できずにいました。

そのようなわけで、もう少ししたらZoomによる伝道会を始めようと考えています。そうすれば、九州だけでなく、全国の求道者の方たちと双方向のコミュニケーションが取ることが可能になります。お楽しみに。

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今日の会議が終了