九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

光照に備ふる者 大斎は洗礼のための準備期間でもある

大斎が始まって2週間経ちました。

昨日は福岡で聖体礼儀を執り行いました。


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この日はプロテスタント教会からの改宗のために、夫婦で通っているエミリー姉が、祈祷後のティータイムのためにヴィーガンケーキを作ってきてくれました。

クリームの代わりに白あんに色を付け(それもわざわざ大斎カラーの紫に)、花の形にしてあります。もちろん卵もバターも一切使っていません。

プロのパティシエが作ったような見事さで、食べるのが勿体なく思いました。

もちろん食べましたが、とても美味しかったです!

エミリー姉の差し入れのヴィーガンケーキ

エミリー姉と夫のデビッド兄はともに南アフリカ出身で、福岡県内の高校で英語教師をしています。

この日、来たる聖枝祭(4月13日)に彼らの洗礼式を執り行うことが決まりました(彼らが洗礼を受けているプロテスタント教会との教義上の隔たりから、帰正ではなく再洗礼としました)。

既に、これまでオンライン伝道会で学びを続けていた山口県在住のO兄の洗礼も決まっているので、これで聖枝祭で一度に三人が福岡新教会の兄弟姉妹に加わり、翌週の復活祭を正教徒として迎えることができます。嬉しい限りです。

 

さて、大斎初週祈祷についての投稿でも書きましたが、大斎期間だけの特別な祈祷に「先備聖体礼儀」があります。

さらにこの先備聖体礼儀には、いわゆる通常の聖体礼儀にない祈祷文があります。

それは「光照に備うる者」への連祷、つまり洗礼予定者が信仰を堅め、無事に洗礼に至るようにとの祈りです。

これは古来、復活祭の時に洗礼式を行うのが教会の伝統であり、洗礼予定者にとって大斎は洗礼のための準備期間だったことによります。

なお日本正教会では、復活祭の当日に洗礼式を執り行うのは困難なため、一週間前の聖枝祭に洗礼式を行うことが通例となっています。私自身も過去、そのようにしてきました。

 

このことは私たち信徒の側にとって見れば、大斎とは復活祭を迎えるための自分自身の節制期間であるとともに、「この教会に新しい兄弟姉妹を迎えられますように」と祈る期間でもあるということです。

 

今回は教会開設から一年で、聖枝祭に新たに三人(昨年秋、幼児洗礼を行っているので、一年間の通算では四人)を迎えることになりましたが、今後もこの福岡の小さな牧群に益々多くの人々が導かれるよう、祈りを重ねていきたいと思います。