九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

教会の桜が満開 復活祭まであと3週間

今日は人吉ハリストス正教会で、大斎期間の祈祷である先備聖体礼儀を執り行いました。

 

熊本県は今週初めに桜の開花宣言が出ましたが、それから数日しか経っていないのに、教会に行ってみると境内の桜が満開になっていました。

月末には花が終わってしまいそうな勢いです。

人吉ハリストス正教会の桜

 

境内地のあちこちでも花が咲いていて見事です。

菜の花は植えたものではなく自生、つまり雑草なのですが、花畑というより森のように茂っています。

教会の境内に咲く花々

 

この間の十字架叩拝の主日(今年は3月19日)は大斎の中間点と書きました。正確には復活祭の4週間前となります。

十字架叩拝の主日以降、先備聖体礼儀の中に「光照に備うる者(洗礼志願者)への連祷」という特別な祈りが追加されます。

これは初代教会時代から、復活祭の時に洗礼式が行われてきたことを反映するものです。

つまり大斎は復活祭に向けての準備期間であるだけでなく、洗礼志願者にとっては洗礼式に向けての勉強期間でもあるのです。

そこで、復活祭まで4週間を切った段階で「洗礼志願者の皆さんが復活祭に無事洗礼を受けられますように。応援しています」という教会の意思表示を、祈りを通して行っているのです。

今日はもちろん、先備聖体礼儀で光照に備うる者への連祷を唱えましたが、この祈りを献じると「いよいよ復活祭も近づいたな」という思いがします。

もっとも九州では今のところ、今度の復活祭で洗礼を受ける志願者は誰もいないのが残念ですが…

 

午後は司祭館に戻って教会報の発送作業。

復活祭や降誕祭にしか教会に来ない人も珍しくないので、九州の各教会の復活祭の日程を大書してあります。

また、九州では大きな祭日の時に教会に献金する習慣が定着していないように感じていたので、「復活祭献金封筒」を作って同封しました。

献金用の封筒は各教会に置いてあるのですが、本人が教会に来なければそれを目にすることもないので、こちらから直接送って意識してもらおうという考えです。

印刷を業者に発注するとお金がかかるので、教会の近くの印鑑屋に行って自費でゴム版を作り、安い封筒を買ってきて自分で押しました。

祭日の献金なのに茶封筒というのも味気ないので、桜の花を思わせるピンク色の封筒です。

復活祭献金用のスタンプと封筒

教会は金儲けのためにあるのではないですが、献金をいただかなければ維持できませんので、こういう努力も必要です。

 

復活祭まであと約3週間。迎えるのが楽しみです。