九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

鹿児島に巡回 九州に来て間もなく3年

昨日は鹿児島ハリストス正教会に巡回。イエスの母マリヤの誕生を記念する生神女誕生祭の聖体礼儀を執り行いました。

生神女誕生祭の聖体礼儀


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日本正教会の祭服のドレスコードは、母体となったロシア正教会の基準を用いています。

生神女の祭日では「明るい青色」の祭服が指定されています。

九州の教会には、前任者の着任時に一部の祭服を新調した人吉教会を除き、祭服がほとんど備わっていなかったので、私の場合、出張での祭日の祈祷には前任地時代に自費であつらえた私物の祭服を持参しています。

祭服のオーダーは安くても1着10万円ほどかかり、いろいろな色のものが必要なので私の場合は6着作りました。出費がかさむので、ほとんどの司祭は教会の経費で備品として購入した祭服、さらにお金のない教会は大教会のお古をもらって着用しています。しかし私は祭服は一生ものだと考えているので、お金をかけてでも自分が気に入ったものを仕立てたいと思い、私物として作った次第です。

この青い祭服も「マイ祭服」ですが、ネットで見た生地の見本の色合いが気に入ったので、その生地を指定してオーダーしました。お気に入りの一着です。

 

この日は参祷したルーマニア人信徒のエレナさんが、自慢のルーマニア料理を持って来てくれました。

彼女は鹿児島市内でルーマニア料理の惣菜店を始めて、大層繁盛していることは既に紹介しています。

 

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本人は店の仕込みが忙しくて、祈祷が終わるとすぐ帰ってしまいましたので、料理は残った者たちだけでありがたく頂きました。

とても美味しかったです。

差し入れのルーマニア料理

 

さて、私が九州に着任して間もなく満3年となります。

この鹿児島教会も、鹿児島で最初のキリスト教会(1878年創立)であり、日本正教会の九州開拓伝道の拠点になった歴史ある教会ですが、私が着任した時は普段の参祷者は二人まで減っていました。

将来の教会閉鎖まで真剣に考えなければならないくらい、崖っぷちの状態でしたが、エレナさんとその家族のような外国出身者、あるいは外国在住の鹿児島出身者とのご縁が次々とでき、今は比較的に安定して教会活動を営むことができています。

 

鹿児島であれ、九州の他地域であれ、爆発的に教勢が増えることはないでしょうが、今後も地道に活動を続けていきたいと思います。