九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

ウクライナ繋がりの1週間 新聞にも掲載されました

先日も投稿しましたが、わが教団も教区も5月末決算です。

私は西日本教区の決算事務を担当しているので、今週は年間の仕訳帳を費目別に集計し、昨日宗務局長(教区の事務局長)に提出。これから収支計算書(一般企業の損益計算書に相当)と貸借対照表をまとめます。

来週の月曜日に教区の執行部会でそれらの決算諸表を検証。他の幹部3人は関西在住ですが、私だけ遠隔地なのでZoom参加です。私が関西地区の教会の管轄司祭なら、何かあるたびに京都の教区事務局に直接行って事務ができるから楽なのですが、遠隔地にいるばかりに何とももどかしい思いをしています。

この決算書類を6月19日(日)の教区の年次総会に上程し、承認を取りつければ2021年度の決算業務は完了となります。

神父はお祈りと説教だけしている、つまり日曜日しか仕事していないと多くの方から思われているのですが、普段は誰かを訪問するか、司祭館でデスクワークするか、さもなくば教会内の設営や掃除などの作業をするかのいずれかで、以前の会社員時代と日常の仕事の中身はあまり変わっていません(笑)。違うのは営業日も始業・終業時間も縛りがないことだけです。

 

さて先日、宮崎市在住の経営コンサルタントの黒木氏が立ち上げたプロジェクト「ウクライナのために奏でる」(Playing for Ukraine)のために、イコンをお貸しし、またメッセージ動画を提供させていただいたことを投稿しました。

 

frgregory.hatenablog.com

 

このプロジェクトが、5月30日(月)にUMKテレビ宮崎(フジテレビ系)のニュースで紹介されました。

 

これは政治目的など一切なしに、戦禍で苦しむウクライナの人々を励まし、慰めるための純粋な草の根活動です。それはキリスト者であり、司祭である私も大いに賛同するものです。さらに、こうしてメディアが取り上げてくれたことで、今後宮崎県内の方たちだけでも理解が深まってくれたら嬉しいことだと思っています。

 

さらに今朝は、熊本日日新聞(略称「熊日」)の朝刊に、私が先週の土曜日に熊本市で行った講演の記事が掲載されました。

令和4年6月3日付 熊本日日新聞より転載

 

frgregory.hatenablog.com

 

私は戦争には当然反対ですが、プーチン大統領なりモスクワ総主教なり、特定の誰かの悪口を並べて呪ったところで、この戦争がもたらした人の心の傷は全く治せないと考えます。ましてや「ロシア人は皆悪い。日本から出ていけ」などという差別意識は論外です。

そうではなくロシアとウクライナの間、あるいはウクライナ国内に、なぜ様々な歴史観や国家観が存在し、対立に繋がっているのかを理解し、その上で戦争で苦しんでいるウクライナの人々のために、私たちは民間人として何ができるか考えましょう、というのが講演の趣旨でした。

熊日さんはその趣旨をきちんと汲み取って記事にしてくださったので、本当にありがたい限りです。

 

熊本県内で熊日は、全国紙よりも多く読まれている新聞ですので、妻は職場で「熊日にご主人のことが載ってたわよ」と何人もの人から言われたそうです。

改めてメディアの発信力に敬服するとともに、今後もキリスト者として苦しむ人々の救いのために努めたいと思っています。