九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。2019年から九州全域を担当しています。

九州のコロナ感染者急増 教会での感染防止のために

先週の11日(奇しくも私の誕生日)から降り始めた大雨、一向に止む気配がありません。中国地方や中部地方にも被害が及んでいるようですが、九州の比ではないように思います。

 

人吉市熊本市もこの1週間で降水量は700ミリ超え。1年間の降水量の3分の1くらいになっています。もちろん8月としては観測史上最大です。

もっとも九州では佐賀県を中心に、1週間の降水量が1000ミリを超えた地点が何か所もあります。これは年間降水量の半分以上。

 

 

九州はもう何年連続で水害に苦しめられていることか…こうなることが分かっているのですから自治体任せではなく、国レベルで九州地方の防災インフラを整備してもらいたいです。

 

さて、九州のコロナ感染者もオリンピックが開幕した7月下旬からうなぎ上りです。

熊本県も鹿児島県も昨日は過去最多の新規感染者。鹿児島県は初めて200人超えです。

 

福岡県も今日、最多を更新。1200人を超えました。

 

クラスターも従来の病院や高齢者施設、飲食店などに加え、学校や学童クラブなど若年層にも広がっているように思います。

先週は熊本市内の「宗教施設」でクラスターが発生しました。

施設名は非公表ですが、「行事」の参加者12名と職員4名が感染したとのこと。どういう宗教団体か分かりませんが、どんな状況で感染拡大したのか、ちゃんと情報を開示しないと感染防止対策の参考になりません。検査を受けた全員が陽性だったので、大人数の礼拝より、室内でテーブルを囲んでの会食ではないかと思われますが、詳細が分からない以上、想像でしかありません。個人ならともかく、団体が情報開示しないなんて、よほどやましいことがあるのではないかと疑いたくなります。

 

 いずれにせよ、教会としては日曜日の祈祷をなくすことはできない以上、教会内での感染防止を徹底しなくてはなりません。

東京のニコライ堂や大阪教会など、感染拡大が顕著で緊急事態宣言が発出された大都市の教会は、既に祈祷を非公開にしています。当然ながらそれは教会での感染を確実にゼロにできる方策です。

しかし九州については、大都市と違って不特定多数(つまり見知らぬ人)の来訪者はまずいませんし、参祷者のほとんどはワクチン二回接種済みの人々ですので、なるべく教会活動を維持していきたいとも考えます。

そこで「飛沫感染防止」に重点を置いて、「教会内では歌わない、必要な時以外話さない」ことをより徹底することにしました。

もちろん、参祷時の検温や手指の消毒、窓を開けての換気などは以前から行っていますが、それは施設の管理者であるこちらがやることであって、各参祷者には「飛沫」にポイントを絞って注意喚起するのが分かりやすいと考えました。

いま、9月号の教会報を作成していますが、飛沫感染防止のための注意事項を大きな字で掲載することにします。

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飛沫感染防止の注意事項を教会報に掲載

結局、去年から言われてきた基本的な注意事項の繰り返しなのですが、その基本を確実に守ること以上の策はないと考えています。

まずは一日も早くこの「第五波」が収束してほしいですね。