九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

球磨川下りへの期待

人吉の球磨川下りは1908年から1世紀以上も続く観光の目玉です。

2019年10月に私が人吉に着任し、1か月経ってやっと生活の方も落ち着いてきたので、名物の川下りの舟に乗ってみるかと思ったら、11月で営業終了とのことで間に合わず。

3月に川開きとのことなので、それでは3月末くらいに桜でも見ながら乗ってみようか、それまで少しの辛抱だなと思っていました。

しかし、思いもしなかったコロナ禍で営業休止に…

 

緊急事態宣言の解除にともない、昨年5月下旬に土日限定で営業再開されましたが、土日はこちらも営業日(?)ですし、すぐに梅雨入りしてしまいましたので、梅雨が明けたら出張のない週に乗船しようと考えていました。

そんな調子で延ばし延ばしにしていたら、あの悪夢の7月4日が。

船場は当然ながら球磨川べりにあるため、洪水で壊滅的な打撃を受け、舟も全て流失。運営会社は無期限で営業を休止することが発表されました。

 

流失した舟は奇跡的に全て発見され、回収されたとのことでしたが、洪水後の人吉市内の惨状を見ると到底営業再開、というか会社の存続自体が難しいのではないか、もう球磨川下りは一生ご縁がなかったと思うしかないか、と寂しく思っていました。

 

しかし、運営会社はコロナ第三波の最中の今年1月、発船場の新築を発表。

さらに水害発生1周年となる7月4日に営業再開と決まりました。

 

船場は人吉ハリストス正教会のすぐ近くなので、昨日様子を見に行ったら立派な建物がほぼ完成に近づいていました。

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再建された球磨川下りの発船場

 舟も保管されていました。これから修理すると思われますが。

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川下りの舟

観光旅館のほとんどはまだ休業中で、鉄道も不通のまま。それに加えてコロナが収束したとはいえない現状なのに、営業再開を決めるとは会社はちょっと冒険し過ぎではないかと思うのですが、人吉の復興のために先駆けになろうという心意気なのでしょう。

 

それに応えて、営業が再開されたら悲願(?)の川下り船に乗りたいと思います。

ちなみに運営会社の名前は、そのものズバリの「球磨川くだり株式会社」です。

私自身はこの会社に知り合いは誰もいませんが、多くの方々に「ぜひご贔屓に」と伝えたい気持ちです。よろしくお願いします!

 http://www.kumagawa.co.jp/