今日は鹿児島ハリストス正教会で聖体礼儀を行いました。
来月の鹿児島巡回は、復活祭の1週間前となる聖枝祭(枝の主日)ですが、私の着任直後から毎月通ってきていた米国出身のオズさん(仮名。未洗礼者)の洗礼式を行うことになりました。
鹿児島はかなり長い期間、受洗者がいませんでしたので、新しい兄弟が増えて本当に嬉しく思っています。
さて、昨日は鹿児島に行く途中で、伊佐市の曽木の滝に立ち寄りました。「東洋のナイアガラ」と呼ばれています。
ずいぶん大げさなキャッチフレーズだなと思っていましたが、実際に見てみると、実に見ごたえがあります。
日光の華厳の滝のように、高い位置から細く落ちて来る滝はポピュラーですが、このように幅の広い川が階段状になっているのはあまり見たことがありません。
河畔には昭和32年に大口(現伊佐市)を訪ねた柳原白蓮の歌碑があります。当地に来て詠んだ「もののふの 昔がたりを 曽木の滝 水のしぶきに ぬれつつぞ聞く」という歌が彫られています。
全国的にはあまり知られていない、隠れた名所だと思いました。
曽木に来て滝以上に見てみたかったのが、曽木発電所遺構です。
滝から1㎞ほど下流にあります。
この曽木発電所は1909年に建てられたれんが造りの建物です。
発電所ができたことで、大口の町に初めて電気が灯りました。
しかし昭和40年代、下流に鶴田ダムが完成し、発電所はダム湖の底に沈んでしまいました。
水位が下がると水中から姿を現すのですが、冬から春にかけてはダムが満水のため水没しているそうです。
しかし、この時はダムが放水していて姿を見ることができました。
ヨーロッパの湖畔に立つ古城を見るようで、感動すら覚えました。
私のミッションは九州各地を回って祈りを捧げることですが、行く先々でこれまで見たことのない歴史遺産や大自然を見ることができて、良い経験になっています。