全国各地で桜の便りが聞こえていますが、熊本県内は概ね散り始めています。
人吉ハリストス正教会の聖堂前の桜は1週間前に満開でしたが、今日はだいぶ散って葉桜になってきました。
今日は人吉教会でベビー&ママサロン。久しぶりに3組の母子が来会しました。
コロナ禍ではありますが、実際に被災されているお母さんたちは、コミュニケーションできる場があってありがたいと言ってくださっていますし、こちらも教会で可愛い子どもたちが来て遊んでいるのを見るのは幸せですので、このまま続けていきたいと思います。
さて、昨日は阿蘇に行って、南阿蘇村にある「一心行の大桜」を見てきました。熊本県内で一番有名な桜の木と言っていいでしょう。
この桜は1580年、島津氏に攻め滅ぼされた宇土郡の矢崎城主・中村伯耆守惟冬の妻女が阿蘇に落ち延び、夫の菩提を弔うために植えた桜とのこと。つまり樹齢440年ということになります。
この木の前で伯耆守の菩提を一心に祈った、という意味で「一心行」と名づけられています。
樹種はヤマザクラで、幹回りは約7m。2004年8月の台風で折れてサイズダウンしてしまったそうです。
この桜は峯さんという個人の墓地に生えている私有物だったそうです(峯氏は中村伯耆守の子孫だろうと想像します)。しかし近年たくさんの観光客が立ち入るようになったため、村が周辺を公園にし、木の周囲には保護のために柵を設けて、花の時期に入場料を徴収しています。それでこの老木がメンテナンスできるのであれば、やむを得ない措置でしょう。
いずれにせよ、青空と阿蘇山を背景に満開の桜を見ることができて、はるばる来た甲斐がありました。
帰路は熊本市と逆方向の高森町に向かい、「高森峠の千本桜」を見て帰りました。
これは「九十九曲高森自然公園」と名づけられた一帯で、ヘアピンカーブの山道に沿ってたくさんの桜が植えられており、花見をしながらドライブができます。
標高が高い分、満開には少し早い印象でしたが、平日のためか車が少なく、ところどころで停車しながら花を見ることができました。
山道の一番高いところの、国道265号との合流点からは雄大な阿蘇山の景色が見えました。
阿蘇は熊本県を代表する地でありながら、人吉からは遠く離れた場所のように思っていましたが、片道2時間もかかりませんでした。考えてみれば同じ県ですから近くて当たり前なのですが。
阿蘇は熊本地震の震源に近かったため、大きな被害を受けましたが、この雄大な景色を見ていると、復興に向けて勇気づけられるように思いました。