熊本市現代美術館で、田中達也さんの作品展が開かれています。今度の日曜日、3月14日が最終日です。
田中さんは身の回りの小物や食品サンプルでミニチュアを作り、それを写真に撮って毎日ご自分のウェブサイトとSNSに上げるという、独自の創作活動をしています。
上記の作品展も、この美術館では過去にない人気で、8日に入場者数が3万人を突破したそうです。
ミニチュアの世界人気 「田中達也展」3万人突破(熊本日日新聞)#Yahooニュースhttps://t.co/yF2w2vIOEM
— 九州の正教会 日本ハリストス正教会九州管区 (@ocjkyushu) 2021年3月10日
田中さんの作品を初めて見たのは、2017年のNHK朝の連続テレビ小説『ひよっこ』のオープニング映像です。
面白いことを考える人もいるなあと思っていたら、熊本の現代美術館で作品展があると知って、私たち夫婦も先月の熊本巡回の時に寄ってみました。
田中さんは熊本市出身ということも、そこで初めて知りました。
作品展では写真と被写体の両方が、合わせて百数十点も展示されていて、「これがこう見えるんだ」と分かるようになっていました。
どれも本当に良くできているのですが、それ以上に常に新しいアイディアを考えて毎日欠かさずに創作していることに感心します。
何よりも驚くのは、著作権のある芸術作品の展覧会は撮影禁止が当たり前のはずなのに、田中さんの作品は全て写真撮影も、それをネットに投稿することもOKなのです。もちろんハッシュタグで田中さんの作品と明示することと、田中さんのサイトからの無断転載はNGという条件付きですが。
このネット時代に画像の拡散に対して著作権を主張したらきりがないのであり、逆に人々がSNSに載せることによって広く宣伝になるというお考えなのでしょう。
田中さん自身も写真集を出したり展覧会を開いたりしているわけですが、発表の場の中心はネット。コロナ禍でリアルの展覧会の集客が困難な今(田中さんの展覧会は人気ですが)、そういうスタイルの芸術家は増えていくのではないかと思います。
もちろん私もお言葉に甘えて、展示されている作品のほとんどを撮影してきました。
展覧会場の出口に展示されていたのは、美術館のある通町から見た熊本城の風景。電源タップを組み合わせて作られています。
熊本出身の田中さんが故郷に飾るに相応しい大作でした。
インスタでもTwitterでも、田中さんのフォロワーになればいつでも作品が見られますので、関心のある方にはお勧めします。