昨日から泊りがけで鹿児島ハリストス正教会に巡回しました。
昨日の午後、鹿児島ハリストス正教会に着きましたが、かなり雨が降っていたため、大聖水式などの祈祷のグッズ類の搬入を断念。そのかわり、聖堂内のレイアウトの手直しをしました。
正教会では基本的に祈祷はずっと立ったままで行いますので、聖堂内に椅子を置く習慣は本来ありません。むしろ、聖堂内が「広い空間」になっていることが正教会の特徴といえます。
ところが鹿児島教会はどういうわけか、昔のカトリック教会にあるような立派な木製のベンチが、聖堂内の前の方までずらっと並んでいるのです。結果として聖堂内で司祭が動ける範囲が狭くなり、祈祷をやりづらくて仕方がありませんでした。これまで我慢してきましたが、祈祷するスペースが取れなければ意味がありません。
そこで、ベンチを左右一列ずつ抜いて壁際に移し、前向きに並んでいるベンチを斜めに並べ直しました。
結果的に聖堂中央のスペースが広くなり、少しは正教会の聖堂らしくなって満足です。
今日は前日と打って変わって快晴。
神現祭の聖体礼儀と大聖水式を執り行いました。
大聖水式とは用意した水を祝福して聖水にする典礼です。
ヨルダン川でイエスが洗礼を受けたことにならい、祈祷文を読んでから十字架を水の中に沈めます。
十数年前に常駐司祭が鹿児島から人吉に移り、鹿児島が無住教会になってから、一度も大聖水式は行われていなかったようです。
しかし、聖堂に聖水を備え付ける必要があるのであり、それなら鹿児島も含めて各教会で大聖水式をやればいいじゃないか、と思ったので、今年から毎週、巡回で行うことにしました。
聖堂も祭の祈祷も、この九州に正教会の「スタイル」をしっかり定着させていきたいと考えています。