昨日は人吉で聖体礼儀を終えてから、東京に出張しました。
夜は都内の自宅に帰り、高齢の母と4か月ぶりに会いました。
今日は仕事を済ませてから、午後は老人ホームに入居している義父を訪ねる予定でしたが、都内のコロナの感染拡大で面会できなくなり、時間が余ってしまいました。
遊んでいるのもおかしいので、羽田からさらに先の横浜まで足を伸ばし、前任地の教会墓地にお参りすることにしました。
教会墓地は有名な横浜外国人墓地の中にあります。
信徒がいつも来て、新しい花を飾っています。
横浜ハリストス正教会は私が25年前に信者になり、かつ司祭として9年間司牧した教会です。
この墓誌に名前が刻まれた皆さんには本当にお世話になりました。今日の私があるのは、この方たちのおかげでもあります。
私が異動してから、たった1年で6人も立て続けに永眠してしまいました。(個人で墓を持っている方はそちらに納骨されていますので、必ずしも全員がこのお墓に入ったわけではありません)
彼らへの感謝と、天国での安息をお祈りしました。
横浜外国人墓地はペリー来航の翌年、1854年に横浜で死亡した外国人を葬るための墓地として開設されました。
被葬者はいろいろな国や宗教の人々ですが、戦前の横浜はロシア革命で亡命してきたロシア人が日本で最も多く住んだ街ですので、ロシア人の墓がとても多いです。
熱心なロシア人信徒は降誕祭(ロシア正教会暦では1月7日)の40日前を目安に、クリスマスリースなどで墓を綺麗に飾り付けます。
この世にいる自分たちだけでなく、この世を去って天上のいのちに生きている人々も一緒になって主の降誕を祝おう、という正教会のポジティブな考え方は素晴らしいです。
湿っぽい気分ではなく、晴れやかな気分になって墓地を後にしました。