九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

山下りんのイコンの特製カレンダーを拝受

今日は午前中、妻と人吉の旧司祭館に行き、粗大ごみを搬出。

また車一杯に積んで清掃工場に持って行きました。

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粗大ごみの搬出

ゴミ屋敷の旧司祭館の片付けもようやく済んで、気分爽快です。

 

帰宅すると岡山県の柳井原教会から、来年のカレンダーが届いていました。

ここは人吉と同様、小さな教会ですが、不世出のイコン画家・山下りん(1857-1939)が描いたイコンが何点もあり、これまでも不定期にそのイコンを載せたカレンダーを作っていました。

今回は、長く柳井原教会を兼務管轄していた徳島教会の小川神父が8月に永眠されたので、そのメモリアルとして制作したようです。

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山下りんのイコンのカレンダー

山下りんは宗教画家としてもさることながら、日本初の女性西洋画家としてわが国の美術史に名を遺した人です。

私は明治の初めに、女性でありながら絵筆一本で生きる決意を貫いた彼女の生きざまに惚れ込んで、出身地の茨城県笠間市まで彼女の遺品やお墓を見に何度も行ったくらいです。

彼女が永眠したのは昭和14年ですが、大正の初めには画力の衰えを悟り、潔く絵筆を絶ってしまいました。現存しているイコンは概ね明治20年代に描かれたものが中心です。

ですので柳井原教会のように、彼女の貴重なイコンを何枚も収蔵している教会には、一種の憧れのようなものを感じています。

 

そのようなわけで、ありがたく玄関に張って飾りました。