今日はルーマニア出身のAさんに依頼され、人吉ハリストス正教会で40年以上前に亡くなられたお母様のためにパニヒダ(永眠者への祈り)を献じました。
今日はお母様の永眠日なのだそうです。
Aさんは人吉の男性と結婚し、以来20年以上も人吉で暮らしていて、日本語もとても堪能です。Aさんが以前から勤めていた保育園に、妻も働き始めて知り合いました。
Aさんによれば「以前ネットを見た時は九州には正教会が見つからなかったので、九州にはないものだと思い、生まれながらの正教徒であるにもかかわらず日本では教会と無縁だった。しかし、九州どころか地元の人吉に正教会があることが分かり、幼いころに死別した母のために祈りを捧げることができて嬉しい」とのことでした。
こちらもそう言ってもらえて嬉しかったですし、教会について広く知ってもらうように努めることは重要だと改めて思いました。
このパニヒダの時に食べる糖飯(コリヴァ)は妻が作りました。
以前、別の機会にAさんに糖飯を差し上げたところ、「水気が少なくて、ご飯みたいだ」とダメ出し(?)されてしまいました。その時は「えっ、糖飯なんだからご飯じゃないの」と思いましたが。
そこで、今日は麦を多めの水で茹でてお粥状にしたところ、「ルーマニアで食べたものと同じだ」と喜んでいました。
わが国のようにご飯を「炊く」のと、西洋のようにお粥を「茹でる」という食文化との違いかな、と思うと興味深いです。
パニヒダを終え、教会の戸締りをしてから、人吉駅前のカフェ「ギャラリー立山」へ。
ここは、昔の商家を製茶業の立山商店がカフェに改装した店で、とてもお洒落で大変気に入っていました。
しかし、7月の水害で大きな被害を受け、休業してしまいました。
水害から4か月近く経ってようやく営業再開したと聞いたので、今日寄ってみたのです。
好きだった店が見事に復活して、胸が少し熱くなりました。
水害の時に浸水した商品を特価で売っていました。
玉露用の素敵な湯飲み茶碗が何と1個100円だったので、妻とペアで購入しました。家で玉露を飲む機会はないので、用途はもっぱらぐい吞みとしてですが(笑)。
これも人吉の復興の一歩前進だと思うと、嬉しいですね。