昨日来た長男に続き、長年別居していた長女が今朝到着しました。
長女を乗せて鹿児島空港から10時半に司祭館に着くと、なんと愛犬のほたるが玄関でこと切れていました。
晩年はずっと背中が丸まっていましたが、最期は背中が伸びて、高く駆け上がるような姿で横たわっていました。
今月で16歳になったほたるは2年前から認知症を発症し、さらに夏ごろから下半身の衰えが目立ってきましたが、それ以外は体調は良好で、食欲も昨日まで旺盛でした。
しかし、この1か月ほどで急に痩せ、またここ数日は自力で立ち上がれないくらい衰弱して苦しそうな声を上げるため、何か悪い病気ではないかと不安に思い、昨日獣医を受診しました。
その結果、なんと脱水症だったことが判明。老犬は内臓の機能が衰えて水分の吸収が悪く、よく脱水症になるそうです。
それで早速、点滴をしてもらったところ、だいぶ落ち着いて、帰宅後はずっと眠っていました。
今朝も娘を迎えに行く前に様子を見たら、静かに眠っていました。
娘は明日の朝に人吉を出て東京に戻るため、今日は久しぶりに家族水入らずで日帰り温泉にでも行こうかと考えていたのですが、いきなり犬とのお別れに終日費やすことになってしまいました。
ほたるを綺麗に拭いてやり、リビングルームに安置。それから我が子らを人吉教会に連れて行き、時間を早めて15時半から晩祷。
17時に予約したペット火葬場にほたるを運んでお別れ。火葬場に向かう時は遠回りして、いつも散歩していた田んぼの中の道を通って行きました。
遺骨は東京の自宅の庭に持って行って埋めることとし、子どもたちには分骨しました。
私たち夫婦と別居していた二人の子とが、人吉で会って一晩過ごすのは今日だけだったのであり、ほたるはわが子たちから見送ってほしくて今日旅立ったのではないか、そして最期の苦しむ姿を見せたくなくて、家族が留守の間に息を引き取ったのではないか…何の根拠もないですが、そんな思いが頭の中を去来します。
ほたるは茨城県で保護された捨て犬で、2005年に私が会社を辞めて神学校に入った時に、里親として引き取りました。ほたるは保護した方がつけた名です。
以来15年間、ほたるは我が家にあって私の教会人生、そして4人の子どもたちの成長と共に歩んできたのです。
晩年はよぼよぼでボケたお婆さんになってしまいましたが、元気だったころは顔立ちもスタイルも本当に綺麗な、自慢の犬でした。
ほたる、これまでありがとう。安らかに。