九州の正教会

日本ハリストス正教会のグレゴリー神父です。熊本県人吉市から情報発信しています。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

日本人初の正教会司祭・澤邊琢磨 キリストに仕えたサムライ

月に一度の鹿児島教会巡回では、聖体礼儀に引き続いてその月に永眠した信徒のためにリティヤ(短い永眠者祈祷)を献じています。 この間の日曜日は6月の永眠者として、1913年6月25日に永眠した長司祭パウェル澤邊琢磨師も記憶されました。 澤邊琢磨師(1834-…

コロナワクチンの接種券がきました

6月もあと二日。今日は真夏のような暑さでした。 先月投稿したツバメですが、ヒナ鳥たちもすっかり成長しました。 frgregory.hatenablog.com 成長したツバメのひな(6月26日撮影) 昨日の朝、初めて飛び立ちました! 親鳥が卵を温めている間、驚かさないよう…

神でない聖人たちをなぜ敬い、祈るのか

今日は鹿児島ハリストス正教会で聖体礼儀を執り行いました。 毎年の教会の典礼のカレンダーは、常に復活大祭(今年は5月2日)が中心となり、その前の7週間の「大斎期間」と、復活大祭後7週間の「五旬祭期」があります。つまり、キリスト教信仰の根幹を成す「…

京都から戻って、今日は鹿児島へ

昨日の夕刻に京都から人吉に戻りました。 飛行機が減便になり、それに伴って鹿児島空港から熊本に向かうリムジンバスが一日三往復(!)になってしまったので、本州への行き帰りは不便なことこの上ありません。 京都駅から伊丹空港行きのリムジンバスに乗車し…

西日本教区会議

今日は朝から京都ハリストス正教会で会議でした。 午前中は司祭会議。13時から年次総会である教区会議でした。 西日本教区は京都主教が代表となりますが、空席のため、東京の府主教が兼務しています。 今回は教区会議としては初めての試みとして、府主教には…

明日から京都に出張

日本正教会には三つの主教教区(略称:教区)があり、私が所属している西日本教区の主教座(一般でいう本部)は京都ハリストス正教会にあります。 明後日は一般の企業や団体の年次総会にあたる「教区会議」が京都教会で行われます。 京都の主教はずっと空席…

初代京都の主教 聖アンドロニク

昨日、6月20日は「神品致命者・ペルミの大主教聖アンドロニク」の祭日(記念日)でした。 彼は最初の京都主教であり、わが西日本教区では、主教座である京都ハリストス正教会の聖堂建立100周年にあたる2003年に、日本語で「初代京都の主教」という文言を入れ…

聖五旬祭(ペンテコステ) 聖霊と教会 

今日は復活大祭から50日目の「聖五旬祭」(ペンテコステ)。正教会では復活大祭に次ぐ12の大きな祭日「十二大祭」の一つです。 人吉ハリストス正教会で聖体礼儀に引き続き、使徒行伝2章に記された聖霊降臨を記念する聖五旬祭主日晩課という特別な祈祷を行い…

今日は教会活動の一日

毎週土曜日は人吉ハリストス正教会のアソビバ(児童開放日)。私たち夫婦で朝9時に旧司祭館に行って鍵を開け、掃除や草刈りをしながら子どもたちと幹事さんが来るのを待ちます。 今日は熊本市から、インカレのボランティアサークルの大学生たちが来訪。夕刻…

自然の力 6月に起きた地震の数々

今日は人吉ハリストス正教会で子育て支援サロンの開催日。参加者はいませんでしたので、私は境内の草刈りをしていました。 夏になると、昔に植えられたまま放置されていた球根植物や、旧司祭館の床下から生えてきた雑草が大輪の花を咲かせます。当然ながら何…

時代を拓いた女性たち 熊本四賢婦人とプロテスタント信仰

本日、6月16日は明治から大正にかけて活躍した教育者・社会活動家の矢嶋楫子(1833-1925)が永眠した日です。彼女は幕末から明治にかけて、男尊女卑の価値観が当たり前だった時代に、女性の教育と地位向上の分野でリーダーシップを発揮した女性です。 そして…

球磨川下りへの期待

人吉の球磨川下りは1908年から1世紀以上も続く観光の目玉です。 2019年10月に私が人吉に着任し、1か月経ってやっと生活の方も落ち着いてきたので、名物の川下りの舟に乗ってみるかと思ったら、11月で営業終了とのことで間に合わず。 3月に川開きとのことなの…

熊本に巡回

先週の土曜日、人吉ハリストス正教会での子どものためのコンサートが終わって熊本に移動。 昨日は熊本ハリストス正教会で主の昇天祭の聖体礼儀を行いました。本来の祭日は6月10日でしたので、少し繰り下げとなります。 熊本ハリストス正教会で聖体礼儀 www.y…

教会ミニコンサート

毎週土曜日は、人吉ハリストス正教会のアソビバ(被災児童への開放)の日。 今日は阿蘇・西原村を拠点に活動しているViento(ビエント)さんにお越しいただき、子どもたちのためにコンサートを開催しました。 ビエントはケーナとシンセサイザーのデュオ。一…

主の昇天は復活祭の「千秋楽」

本日、6月10日は5月2日の復活大祭から40日目。キリストの昇天を記念する「主の昇天祭」です。 復活大祭は必ず日曜日と決まっていますので、必然的に昇天祭は木曜日となります。一般論として人々が教会に来るのは平日より日曜日の方が多いので、どうしても昇…

九日祭パニヒダ 教会はどういうサイクルで法事(?)があるの、とお尋ねの方へ

一昨日、福岡伝道所の所属信徒でウクライナ出身のイリナさん(仮名)から電話がありました。 6月1日にウクライナにいるお母様が永眠し、葬儀は現地で終わっているのだが、九日祭と四十日祭のパニヒダ(永眠者への祈祷)を私に執行してほしいと言うのです。 …

Zoomでの宣教活動を模索中

私は西日本教区着任2年目の昨年7月から、教区の庶務部長に就いています。 日本正教会の教区(正確には主教教区)は全国に三つあり、代表者は主教です。ただし、現在は日本正教会で主教は二人しかおらず、西日本教区の代表である京都主教は教団代表者の府主教…

大分での初仕事&福岡で復活祭

先週、大分市在住のブルガリア出身の方から、新築の家に引っ越したので家屋成聖してほしいとの依頼を受けました。 成聖(Blessing)は物品に聖水をかけて、それを用いたり食べたりする者に神の祝福があるよう祈ることです。戸建て家屋の場合は着工前に「土地…

コンスタンティヌス大帝 世界史の授業でちゃんと教えていないこと②

今日はコンスタンティヌス大帝の話の続き。彼が天下統一に成功してローマ帝国の最高権力者になった後のことです。 コンスタンティヌスはまず、首都の移転に着手しました。 ローマ帝国は元々、イタリア半島の都市・ローマからスタートして大国になりました。…

コンスタンティヌス大帝 世界史の授業でちゃんと教えていないこと①

6月3日(ユリウス暦の5月21日)は、正教会でコンスタンティヌス大帝(日本正教会の表記ではスラヴ語読みでコンスタンチン)と、母親のエレナ皇太后の記念日です。二人は使徒ではないが、使徒に匹敵する働きをした聖人に与えられる「亜使徒」という称号で呼ば…

本のすすめ~カリストス・ウェア『正教の道』

先週、人吉ハリストス正教会に草刈りに行ったら、新教出版社から私宛てに郵送された本が旧司祭館の郵便受けに入っていました。 人吉を含め、九州の教会はどこも無住ですので、郵便物が届くと場合によっては次の巡回まで一か月放置されてしまいます。そのため…

梅雨はどこへ? 晴れている間に教会のメンテナンス

先週の木曜日の朝は大雨でしたが、それ以降は一滴の雨も降らず、連日30℃超えの猛暑が続いています。 金曜日から毎日、草ぼうぼうになった人吉ハリストス正教会の境内の草刈りを続けています。暑くて熱中症のリスクがあるので一度にたくさんできず、午前中の2…